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製する
「製する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
製するの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
事がある、印度の或る部落に住む土人が妙な草の葉を搾《しぼ》り其の汁を以て痺れ薬を
製するが、之を刃に附けて人を刺せば傷口は火の燃える様に熱く、爾して全身は痺れて了....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
も、立派な茶をたてるのにこれぞという秘法はない、ティシアン、雪村のごとき名画を作
製するのに何も規則がないと同様に。茶はたてるごとに、それぞれ個性を備え、水と熱に....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
あらかたこれで想像出来る。……自分の持っている紅巾が真に日本出来の纐纈ならそれを
製する纐纈城が日本のどこかになければならない。ではそれはどこにあるだろう? 自分....
「黄鳥の嘆き」より 著者:甲賀三郎
なっているので、昨夜も確かにその通りにした形跡があった。 催眠剤は太田博士が調
製するので、博士は用心して、二日分|宛しか渡さなかった。重明は二年以上不眠症に悩....
「運命」より 著者:幸田露伴
茶味、淡然として生を終り、栄国公を贈られ、葬を賜わり、天子をして親ずから神道碑を
製するに至らしむ。又一|箇の異人というべし。魔王の如く、道人の如く、策士の如く、....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
味を持って改進党に加盟したこともあり、民間に下ってからは植松家伝の処方によって謹
製する薬を郷里より取り寄せ、その取次販売の路をひろげることを思い立ち、一時は東京....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
いられる。肉眼には見えない他界の居住者が、彼等の肉体を利用して、客観的の現象を作
製することができるからである。 要するにこの種の霊媒は、初歩の心霊現象を作る為....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
との中間。 六四 パルマ・チーズ。――パルマはイタリー北部にある州で、その地方で
製するチーズは古くから有名であった。 六五 「いざ、乙女よ、若人よ。」――イギリ....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
に製造しては売れ残る恐れありと見るや、その余分だけを「ラスク」(乾パンの菓子)に
製するのである。しかしこの場合、その製品たる「ラスク」をどう処分するかが問題で、....
「鵞湖仙人」より 著者:国枝史郎
気が欝々と立っている。……さて、あいつが九六の間取りで庭に明水の井戸がある。薬を
製する霊水でもあろう。六四の間取りがあそこ一つの井戸がある。……一家無病息災と来....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
に合わされたね。原料不足の段ではなく、日本はガットの原料国なのである。ただこれを
製する設備がないので、原料をアメリカへ送ってガットにして逆輸入するのである。戦争....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
ので、犬になめさせた。 なぜなら、破傷風の特効薬は洋の東西を問わず犬の唾液から
製する。目下それ以外に製法がないということを伝え聞いていたからである。破傷風菌が....
「拷問の話」より 著者:岡本綺堂
いうのである。しかし世間の人ばかりでなく、奉行所関係の役人たちでも正式の記録を作
製する場合は格別、平常はやはり世間並にすべて拷問と称していたらしい。 いよいよ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
フレップの実は赤く、トリップの実は黒い。いずれも樺太のツンドラ地帯に生ずる小灌木の名である。採りて酒を
製する。所謂樺太葡萄酒である。 心は安く、気はかろし、 揺れ揺れ、帆綱よ、空高く....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
であると言われた程であった。その広い意味のエタの中にも、現に死牛馬を屠り、皮革を
製するものをのみ、特に後世エタと呼ぶに至った事も、また既に述べたところであるが、....