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「裾廻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

裾廻の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
足迹」より 著者:徳田秋声
げて見ていた。大抵は叔母がこの三、四年に丹精して拵えたものばかりで、ついこの春に裾廻しを取り替えてから、まだ手を通したことのない、淡色の模様の三枚襲などもあった....
みごとな女」より 著者:森本薫
っている人形を頤で示す) あさ子 も少し。 真紀 今、何処をやってるの? あさ子裾廻しんところ。 真紀 此の間中のと、また違ってるの? あさ子 ――。 真紀 ね....
樋口一葉」より 著者:長谷川時雨
せの、共切《ともぎ》れを寄せて作った着物をきていったことがある。勿論《もちろん》裾廻《すそまわ》しだけをつけたもので、羽織が寒さも救えば恥をも救い隠したのである....
鸚鵡蔵代首伝説」より 著者:国枝史郎
光の中に、その甍を光らせ、白壁を明るめて立っていた。白壁づくりではあったが、その裾廻りだけが、海鼠形になっていて、離れて望めば、蔵が裾模様でも着ているように見え....
葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
二筋を花がけにしてこれが昼過ぎに出来たので、衣服は薄お納戸の棒縞糸織の袷、薄紫の裾廻し、唐繻子の襟を掛て、赤地に白菊の半襟、緋鹿の子の腰巻、朱鷺色の扱帯をきりき....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
される。左は恐ろしい迄に急峻な大明神山が、花崗片麻岩の大屏風を水際から押し立てて裾廻しにしている。どっちも歩けないので瀬と淵と滝と連続した川の中を登って行く、太....