褄を取る[語句情報] » 褄を取る

「褄を取る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

褄を取るの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
明な、口許の引緊った芸妓島田が、わざとらしい堅気づくり。袷をしゃんと、前垂がけ、褄を取るのは知らない風に、庭下駄を引掛けて、二ツ三ツ飛石を伝うて、カチリと外すと....
縮図」より 著者:徳田秋声
投じたのも、あながち訳のわからぬ筋道でもないのであった。 しかし新橋や柳橋に左褄を取るものが、皆が皆まで玉の輿に乗るものとは限らず、今は世のなかの秩序も調って....
沼夫人」より 著者:泉鏡花
て跡をつけては、先へ立って、畠を切れて、夜は虫が鳴く土手を上ったが、ここらはまだ褄を取るほどの雫じゃなかった。 線路へ出て、ずっと見ると、一面の浜田がどことな....
南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
「おいでなされ!」 と走り出た。続いて民弥も女ながら、一所懸命の場合である。小褄を取ると嗜の懐刀、懐中へ入れるのも忙しく、後に続いて走り出た。 15 ここは....