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複合
「複合〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
複合の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「惰眠洞妄語」より 著者:辻潤
しという現象は仮定された有機交流電燈のひとつの青い照明です(あらゆる透明な幽霊の
複合体)――というのが序の始まりの文句なのだが、この詩人はまったく特異な個性の持....
「科学と文学」より 著者:寺田寅彦
の瞬間以前におけるありとあらゆる物理的生理的心理的経験の総合された無限に多元的な
複合の無限な変化によって、無限に多様な変化を見せるであろう。さらにもっともっと複....
「俳諧の本質的概論」より 著者:寺田寅彦
かしこういうことがないまでも、連句は時代の空気を呼吸する種々な作者の種々な世界の
複合体である以上、その作物の上には個人の作品よりもずっと濃厚な時代の影の映るのは....
「映画と生理」より 著者:寺田寅彦
るのではないか。そこで映画を見て目と耳との感覚に注意を集注し、その映像と音響との
複合から刺激された情緒的活動が開始されると、今度は脳神経中枢のどこか前とはちがっ....
「詩と官能」より 著者:寺田寅彦
充血と消化液の分泌、それから眼底網膜に映ずる適当な光像の刺激の系列、そんなものの
複合作用から生じた一種特別な刺激が大脳に伝わって、そこでこうした特殊の幻覚を起こ....
「日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
であるから、たとえ科学的気象学的に同一と見られるものでも、それに随伴する他要素の
複合いかんによって全く別種の意義をもつのは言うまでもないことである。そういう意味....
「耳と目」より 著者:寺田寅彦
れる。 耳と目の比較をする時に考えられる著しい差別は、耳が複雑な異種類の音響の
複合物をその組成要素に分析する能力をもっているのに、目には視像を分析する能力がな....
「省察」より 著者:デカルトルネ
かるがゆえにこのことから我々はたぶん正当に、物理学、星学、医学、その他すべて
複合せられたものの考察に関わる学問はたしかに疑わしいということ、これに反して算術....
「人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
だけには同情できるよ。それを、|フロイド的に云ったら、いっぷう変った、エディポス
複合と云うことができるだろうね」 と、そこで言葉を截ち切って、法水はやや顔色を....
「妖怪学」より 著者:井上円了
の足ると足らざるとによりてこの別を生ずるのみ。 もし、事実の方の原因事情、種々
複合して生ずる現象は予定し難く、単純なる規則によりて生ずる現象は予定しやすし。例....
「「日本民族」とは何ぞや」より 著者:喜田貞吉
の日本国民は、実際上考古学者・土俗学者・人類学者・社会学者などの謂う如く、一個の
複合民族である事を疑わぬ。しかしながらその
複合民族たるや、決して単なる寄合世帯の....
「古事記」より 著者:太安万侶
に神の降下することを説くものと解せられるが、政治的に解釋されており、諸氏の傳來の
複合した形になつている。―― そこで天照らす大神、高木の神のお言葉で、太子....
「熟語本位英和中辞典」より 著者:斎藤秀三郎
s and noes.(余計なことをいわずに)否応だけいえ。 Yes'ter-【
複合詞】(――morn-ing = yesterday morning)昨夜。 ....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
で、我々日本民族は、もといろいろの民族が寄り合って、それがうまく結び合って出来た
複合民族であります。もし天孫民族というのを、我々|日本民族から分析してみる事が出....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
も遺憾ながら実現せられていない。私としては誠に御申訳ないと自責しているのである。
複合民族の国家では各民族軍隊を造る事が正しいと信ずる。即ち満州国では日本人は日満....