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「複式〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

複式の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
競馬」より 著者:織田作之助
いる本命《ほんめい》(力量、人気共に第一位の馬)だけを、三着まで配当のある確実な複式で買うという小心な堅実《けんじつ》主義の男が、走るのは畜生《ちくしょう》だし....
新版 放浪記」より 著者:林芙美子
事が、おそろしく思えてきた。小僧が持って来た大きい西洋綴りの帳面を開くと、それは複式簿記で、私の一寸知っている簿記とは、はるかに縁遠いものだった。目がくらみそう....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
、眼鼻が専門専門で分業になっているように、意識の方でも『脳髄』と名付くる自動式、複式、反射交感局を作って、全身三十兆の細胞同志の感覚や、意識を縦横ムジンに反射交....
自由画稿」より 著者:寺田寅彦
ても文字がめんどうなだけで理屈は同じである。これに反して干支《かんし》法は言わば複式の数え方で、十進法と十二進法との特殊な結合である。甲子《きのえね》を一とし乙....
現代美学の危機と映画理論」より 著者:中井正一
あることである。それが一牧野省三の企業であれ、大パラマウントであれ、それが利潤の複式簿記によって分解されつくす性質をもっていることである。芸術が天才の独創である....
純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
たはマルタン勘定。固定資本または固定設備費勘定。流動資本勘定(商品及び営業費)。複式簿記の原理。借方、貸方、元帳、日記帳。一九五 出資者勘定貸方。固定設備費勘定....
運命のSOS」より 著者:牧逸馬
がら、全然それと識らずに、タイタニック号の断末魔をぼんやり見物していたのである。複式ヴァルブ聴取器と遠距離電話が完成された今日の科学知識から観ると、この一九一二....
石をしょわずに」より 著者:村山俊太郎
良な性格と女学校をでたばかりの若さではつらい生活の相手であっただろう。三、四年の複式学級をもっていた彼女が、子どもたちのしつけの問題に悩みつづけていたことは、わ....
火と氷のシャスタ山」より 著者:小島烏水
る。何故というに、キャリフォルニアからオレゴン州への、境近い街道に、山が聳えて、複式二重の成層火山、シャスタとシャスチナと、二人の容姿端麗なる姉妹が、見る角度に....
汽船が太平洋を横断するまで」より 著者:服部之総
わず、すべて五十年までの汽船は、貨物輸送の点で帆船と競争する能力がなかった。まだ複式機関が発明されてなく、マリンエンジンはすべて低圧の単気筒式だったから――おま....
黒船前後」より 著者:服部之総
れにたいする汽船の究極の勝利は、エンジンの発達によって購われた。単式低圧機関から複式高圧機関へ、三段膨脹《トリプル・エキスパンション》ないし四段膨脹《カドラブル....