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襖紙
「襖紙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
襖紙の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
で、どんなお座敷《ざしき》でも思い切り声を張り上げて咽喉《のど》や額に筋を立て、
襖紙《ふすまがみ》がふるえるという浅ましい唄《うた》い方をし、陽気な座敷には無く....
「蠅」より 著者:宮本百合子
逃してやろうと思った。今、薬紙は、戸棚の前に下っている。蠅取紙を横切れば、熊蠅は
襖紙の上に出られる筈であった。この時の熊蠅の肢の踏張り方! 粘りまみれの全身を引....
「一太と母」より 著者:宮本百合子
太は寝転んだまま、小声で唐紙を読んだ。さっきも云った隣との区切りの唐紙が、普通の
襖紙で貼ってなく、新聞の附録の古くさい美人画や新聞や、そこらに落こちていた雑誌の....
「縁結び」より 著者:泉鏡花
そこに、あなたとちょうど向い合せの処、」 正面の襖は暗くなった、破れた引手に、
襖紙の裂けたのが、ばさりと動いた。お君は堅くなって真直に、そなたを見向いて、瞬も....
「父の手帳」より 著者:宮本百合子
とあり、別行に、これは鉛筆で「電燈タングステン燈よろし」続けて、「木彫専門」「
襖紙一式」等各建築関係専門店の名と所書きが並べられている。これは余程古いものであ....
「芽生」より 著者:宮本百合子
り巻をして行ったんでした。 母とmとの間にはさまれて歩きました。 安っぽい絵
襖紙を見る様なギラギラした感じのする下びた町すじを母の手にすがりついて物なれない....
「つゆのあとさき」より 著者:永井荷風
《ねだ》も抜けた処さえあるらしいが、隅々まで綺麗《きれい》に片づいていて、障子や
襖紙《ふすまがみ》の破れも残らず張ってあるなど、もし借手さえあればここも貸間にす....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
、反古はそばから紙衣や何かに使ってしまい、残っている物といえば、旧の草庵の壁やら
襖紙に貼った古反古があるぐらいでしかございませぬ」 「ほうそれだけでもそれは見つ....