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襟下
「襟下〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
襟下の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
屍体の纏っていた衣服の左ポケットに、おかしな小布が入っていた。それは丁度シャツの
襟下に縫いつけてある製造者の商標に似て、大きさは三センチ四方の青い小布で、中央に....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
たどうしたというのだ! 乱髪が額をおおい、片袖取れた黒七子《くろななこ》の裾から
襟下へかけて、スウッと一線、返り血らしい跡がはね上がっている。隻眼《せきがん》隻....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
衛は胸に一本の折矢を立てて、板のように硬張《こわば》って死んでいた。傷は一つ、左
襟下を貫いているその太短い矢だけだが、夥しい血が雨合羽の上半身と辺りの土や草を染....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
ような剽悍《ひょうかん》さが溢れて、鳩尾《みぞおち》の釘抜の刺青が袷《あわせ》の
襟下から松葉のようにちらと見える。 「常さん、お聞きのとおり、この雨降りに引っ張....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
戸を開けて、立ちながら密と呼ぶと、お絹は、金煙管に持添えた、女持ちの嵯峨錦の筒を
襟下に挟んで、すっと立った。 前髪に顔を寄せ、 「何だか落着きません、一度、茶....