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西の内
「西の内〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
西の内の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
に出かけました。そのあとで、駒井甚三郎は、 「婆さん、奉書があれば結構、なければ
西の内でも、それもなければ半紙でもよろしい、紙を一枚下さい」 「何になさるんでご....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
書いておりました。 お手本というのは、ここの道場の学校に来る子供たちのために、
西の内の折本をこしらえて、お松がそれに「いろは」と「アイウエオ」から始めて、村名....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ものがあります。 何だ――何の騒ぎだ。それは凧《たこ》が落ちたのです。見れば、
西の内二枚半ばかりの、巴御前《ともえごぜん》を描いたまだ新しい絵凧が一枚、空中か....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
あったが、分取品を得た誇りがあったのである。あまり大きい凧は不利益であった。まず
西の内紙二枚半というのが戦に適当で、四枚六枚八枚のは唯揚げて楽しんだ。戦には風の....
「源氏物語」より 著者:紫式部
人、明石夫人なども来会した。南と東の戸をあけて夫人は聴聞の席にした。それは寝殿の
西の内蔵であった。北側の部屋に各夫人の席を襖子だけの隔てで設けてあった。 三月....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
反物を畳む、がっしりした小机とか、定木《じょうぎ》とか、模様ものの下絵を描いた、
西の内紙で張って、絹さなだ紐をつけた、お召物たとう紙などが残っていたり、将軍さま....
「夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
を開くと、正面には半開きになっている太格子の網扉があって、その黒い桟の内側には、
西の内を張った※子障子が、格の間に嵌められてあった。然し、その重い網扉がけたたま....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
であります。 茨城県に来ますと、そう語るべきものを有ちませんが、何といっても「
西の内」とか「程村」とか呼ぶ純|楮の和紙を生んだ国で、幸にもこの仕事は今も続いて....