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西人
「西人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
西人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
る心もちを失ってしまった。
「この人の言葉は綺麗《きれい》だね。Rの音などは仏蘭
西人《フランスじん》のようだ。」
「うん、その人は北京《ペキン》生れだから。」
....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
見、死よりも強い恋と見做《みな》され易い場合さえ、実は我我を支配しているのは仏蘭
西人《フランスじん》の所謂《いわゆる》ボヴァリスムである。我我自身を伝奇の中の恋....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
判っていません。しかし何でも大変古い赤煉瓦を使った洋館であることと、設計者が仏蘭
西人らしいということは噂になっています。出来たのは多分明治の初年か、またはもう二....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
たる新聞雑誌に言うところの政議を採りてこれを一の論派と見做し去らんと欲するのみ。
西人の説を聞き、
西人の書を読み、ここより一の片句を竊み、かしこより一の断編を剽り....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
りゃ、中毒した支那人が唸り死んじまうだろう。それなら彼は同胞に味方すべきだ。仏蘭
西人や、独逸人は、むしろ、図太く、平気の皮でむちゃくちゃな数量を、輸入していた。....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
ややこしい言葉である。 このややこしい言葉が重宝に使われるということは、大体関
西人とくに大阪人には人を怒らせずに悪口を述べ、悪口をのべながらも好意を示し、喧嘩....
「寺内の奇人団」より 著者:淡島寒月
髪の毛が自然に立ったりする処を見せました。 曲馬が東京に来た初めでしょう。仏蘭
西人のスリエというのが、天幕を張って寺内で興行しました。曲馬の馬で非常にいいのを....
「落ちてゆく世界」より 著者:久坂葉子
ュエ、マドモアゼル」 叔母が私の手を握って喜びました。二十年もの昔、巴里で仏蘭
西人とブリッジをしたことがあると叔母はよく云いました。そして彼等の勝負好きの話や....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
料理の話、御外遊中の或殿下の話、…… 「仏蘭西は存外困ってはいないよ、唯元来仏蘭
西人と云うやつは税を出したがらない国民だから、内閣はいつも倒れるがね。……」 「....
「豆腐買い」より 著者:岡本かの子
男は女を抱かなくなるだろう。女に逢いに行くことをベルを押しに行くといった若い仏蘭
西人があった。なるほど乳房はベルに似ている。 どこかに火事でもありそうな不安な....
「武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
はもとこれを西国人に資る。されば、かりに佐伯部をもって東人に当てんには、久米部は
西人もしくは筑紫人とも称すべきものなりき。しかして久米部・佐伯部左右に相対し、誠....
「鱧・穴子・鰻の茶漬け」より 著者:北大路魯山人
あるために、味が濃くなく、舌ざわりがすこぶるいい。しかも、やり方が簡単だから、関
西人でこの茶漬けを試みない者はなかろう。しかし、東京で試みようとすると、ちょっと....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
く、家屋高く(みな二階造り)、空気の流通あしきために、異様の臭気鼻をつききたる。
西人これを評して、カントンには三百六十とおりの臭気ありという。はじめに市街の諸店....
「明石鯛に優る朝鮮の鯛」より 著者:北大路魯山人
この地方の人が、たい網のたいを食って「明石だいよりはるかに美味い」と誇って関
西人を怒らしたと言うが、その自慢もあながち否認できない。 どういうわけで、北陸....
「昆布とろの吸い物」より 著者:北大路魯山人
これくらい簡単で、明瞭な美味さを感ずるものは、ほかに類がないかも知れない。 関
西人はことに昆布を食いつけているので味が分り、充分に賞味できることから、多くの人....