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西北
「西北〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
西北の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
採り始める。 茄子畑というは、椎森の下から一重の藪《やぶ》を通り抜けて、家より
西北に当る裏の前栽畑《せんざいばたけ》。崖《がけ》の上になってるので、利根川は勿....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
たのは、翌日の正午に近かった。 海の色も空の模様も、もうすっかり様子が変わり、
西北の季節風が氷のような冷たさを含んで船橋のあたりから吹き下ろしてくるのだった。....
「二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
わりと吹いて来る)と田越村一番の若衆が、泣声を立てる、大根の煮える、富士おろし、
西北風の烈しい夕暮に、いそがしいのと、寒いのに、向うみずに、がたりと、門の戸をし....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
つぎつぎにクララの夢に現れた。その一人はやはりアッシジの貴族で、クララの家からは
西北に当る、ヴィヤ・サン・パオロに住むモントルソリ家のパオロだった。夢の中にも、....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
朝 一七〇 九州 4月2日 未明 五〇 東京
西北 4日 未明 五〇 関東北部、京浜 同 ....
「闖入者」より 著者:大阪圭吉
を持ちこんだようなものだ。 恰度美しい夕暮時で、わけても晴れた日のこの辺りは、
西北に聳え立つ御坂山脈に焼くような入日を遮られて、あたりの尾根と云い谷と云い一面....
「金属人間」より 著者:海野十三
だいみもん》の珍妙なる事件がふってわいたのである。 東京も、中心をはなれた都の
西北|早稲田《わせだ》の森、その森からまだずっと郊外へいったところに、新井薬師《....
「火星探険」より 著者:海野十三
居る本館病院へと移動させたのであった。 本館というのは二十五|粁《キロ》ばかり
西北方へ行った地点にあり、コロラド大峡谷を目の前に眺める眺望絶佳な丘陵の上にあっ....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
もったが、次にとびだしてきたのは意外な報告! 「艦長。爆音が二方面から聞えます。
西北西から聞えますのは弱く、東南から聞えますのは相当強くあります」 「なに、二方....
「流線間諜」より 著者:海野十三
のは百科事典だった。彼は元気百倍して、そこに通りかかった円タクを呼びとめると都の
西北W大学の図書館へ急がせた。 夜が明けたばかりのことで、宿直員は蒲団を頭から....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
息とともにいったのであるが、言外おのずからその明眸の届くべき大審院の椅子の周囲、
西北三里以内に、かかる不平を差置くに忍びざる意気があって露れた。 「どうぞまあ、....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
|里ばかりも陸を離れたと覚しき頃から、天候が俄かに不穏の模様に変って了いました。
西北の空からどっと吹き寄せる疾風、見る見る船はグルリと向きをかえ、人々は滝なす飛....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
谷を隔って、遥か向いの三角点が見えて来た。左折して、四十度以上の傾斜地を斜めに、
西北にとり、低き山稜に出ると、巉岩や偃松で織りなされた美景が正面にくる。南方数十....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
なわちホワイトスター会社ペルシック号なり。夜陰に入るまで南端の連山を迎送しつつ、
西北を指して走る。 十七日、快晴。早朝より陸地を見ず、ただ一痕の残月を望むのみ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ザクセン軍をケッセルスドルフに攻撃せしめ遂にこれを破った。大王はこの日ドレスデン
西北方二十キロのマイセンに止まり、カールはドレスデンに位置して両軍の主力は会戦に....