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西施
「西施〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
西施の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
の信念を支配するものは常に捉え難い流行である。或は神意に似た好悪である。実際又|
西施《せいし》や竜陽君《りゅうようくん》の祖先もやはり猿だったと考えることは多少....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
・ミュラーの『言語学講義』一八八二年板、二巻五八六頁、王士※の『香祖筆記』十。〈
西施舌海燕の化すところ、久しくしてすなわちまた化して燕と為る〉)、その肉が鳥の形....
「茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
乳房だ。……しかも真中に、ズキリと庖丁目を入れた処が、パクリと赤黒い口を開いて、
西施の腹の裂目を曝す…… 中から、ずるずると引出した、長々とある百腸を、巻かし....
「故郷」より 著者:井上紅梅
屋の奥に一日坐り込んでいたのがたしか楊二嫂とか言った。彼女は近処で評判の「豆腐|
西施」で白粉をコテコテ塗っていたが、頬骨もこんなに高くはなく、唇もこんなに薄くは....
「藪の鶯」より 著者:三宅花圃
たいのはえぎわへ。邪見に手をつっこんで。前髪の下りたるを幾たびかなで上げながら。
西施《せいし》のひそみにならえるか。靄々《あいあい》たる眉《まゆ》のあたりに。す....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
その水管の肉だけを食用とし、その味がすこぶるうまいところから、これを中国の書物の
西施舌《セイシゼツ》(
西施は中国古代の美人の名)にあてているが、それが果たしてあ....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
ずして悉皆これに倣わんとし、もってこの不幸に陥りたるものなり。 支那の諺に、「
西施《せいし》の顰《ひそ》みに倣う」ということあり。美人の顰みはその顰みの間にお....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
麟閣に上らず 死後の名は先づ豹皮を留む 之子生涯快心の事 呉を亡ぼすの罪を正して
西施を斬る 玉梓 亡国の歌は残つて玉樹空し 美人の罪は麗花と同じ 紅鵑....
「三国志」より 著者:吉川英治
和され、衂らずして国土の難を救うことができましょう。――これすなわち范蠡が美姫|
西施を送って強猛な夫差を亡ぼしたのと同じ計になるではありませんか」 周瑜は顔色....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
く力もない者とみられ、ゆるされて越の国へ還された。が、そのためには、最愛な美女|
西施を呉王へ献じなければならなかったが、范蠡は主君をいさめて、あえてその愛人
西施....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
。 師直の命で、あらかじめ、選りすぐった一流どこの美妓が首をそろえていた。――
西施、小観音、小槌、おだまき、獅子丸、於呂知、箱根、沖波などという白拍子名をそれ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
に鳥籠のフタでもあけたように女たちがこぼれ出て来た。鎌倉一流の白拍子たちである。
西施、小観音、おだまき、箱根、小槌、獅子丸などどれひとり道誉と馴じみ少ないものは....