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西洋
「西洋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
西洋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
きょう》、顕微鏡《けんびきょう》、塵除《ちりよ》け目金《めがね》などの並んだ中に
西洋人の人形《にんぎょう》の首が一つ、目金をかけて頬笑《ほほえ》んでいる。その窓....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
。今日《きょう》はまだやっと十何日かである。二十八日の月給日に堀川教官殿と書いた
西洋封筒《せいようふうとう》を受け取るのにはかれこれ二週間も待たなければならぬ。....
「影」より 著者:芥川竜之介
にしまった後《のち》、陳は灰皿に葉巻を捨てて、机の上の封書を取上げた。それは白い
西洋封筒に、タイプライタアで宛名を打った、格別普通の商用書簡と、変る所のない手紙....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
な波を刻んでいる東京湾、いろいろな旗を翻《ひるがえ》した蒸汽船、往来を歩いて行く
西洋の男女の姿、それから洋館の空に枝をのばしている、広重《ひろしげ》めいた松の立....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
の間《あいだ》に、薔薇《ばら》だの、橄欖《かんらん》だの、月桂《げっけい》だの、
西洋の植物が植えてあった。殊に咲き始めた薔薇の花は、木々を幽《かす》かにする夕明....
「片恋」より 著者:芥川竜之介
わかっているがね。そこでいろいろ聞いて見ると、その恋人なるものは、活動写真に映る
西洋の曾我《そが》の家《や》なんだそうだ。これには、僕も驚いたよ。成程《なるほど....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
わ》、帝京《ていきょう》――
編輯者 いや、もう本の名は沢山です。
小説家 まだ
西洋人が書いた本は、一冊も云わなかったと思いますが、――
編輯者
西洋人の書いた....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
すぼらしかった。殊に狭苦しい埠頭《ふとう》のあたりは新しい赤煉瓦《あかれんが》の
西洋家屋や葉柳《はやなぎ》なども見えるだけに殆《ほとん》ど飯田河岸《いいだがし》....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
…一しょに音楽会へ出かけることもある。銀座通りを散歩することもある。あるいはまた
西洋間《せいようま》の電燈の下に無言《むごん》の微笑ばかり交《か》わすこともある....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
であった。
客は斑白《はんぱく》の老紳士で、血色のいい両頬には、聊《いささ》か
西洋人じみた疎《まばら》な髯を貯えている。これはつんと尖った鼻の先へ、鉄縁《てつ....
「少年」より 著者:芥川竜之介
きせき》を行うのと同じことである。奇蹟は彼の職業ではない。美しい円光を頂いた昔の
西洋の聖者《しょうじゃ》なるものの、――いや、彼の隣りにいるカトリック教の宣教師....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
と
大正七年十月のある夜、中村《なかむら》少将、――当時の軍参謀中村少佐は、
西洋風の応接室に、火のついたハヴァナを啣《くわ》えながら、ぼんやり安楽椅子により....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
わたくし」小説と呼ばれているらしい。これは勿論|独逸人《ドイツじん》の――或は全
西洋人の用法を無視した新例である。しかし全能なる「通用」はこの新例に生命を与えた....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
る。俺は文化生活の必要を楯《たて》に、たった一つの日本間《にほんま》をもとうとう
西洋間《せいようま》にしてしまった。こうすれば常子の目の前でも靴を脱《ぬ》がずに....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
早し。その年の夏となりしが四五月頃の気候のよき頃はさてありしも、六七月となりては
西洋|擬いの外見煉瓦蒸暑きこと言わん方なく、蚤の多きことさながらに足へ植えたるご....