» 西洋手拭

「西洋手拭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

西洋手拭の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三四郎」より 著者:夏目漱石
肌《すはだ》へ着けて、その上から紺《こん》の兵児帯《へこおび》を締めた。それから西洋手拭《タウエル》を二筋《ふたすじ》持ったまま蚊帳の中へはいった。女は蒲団の向....
坊っちゃん」より 著者:夏目漱石
てやろうという気で、晩飯前に運動かたがた出掛《でかけ》る。ところが行くときは必ず西洋手拭の大きな奴をぶら下げて行く。この手拭が湯に染《そま》った上へ、赤い縞《し....
食道楽」より 著者:村井弦斎
の事を一日も速く全国の鉄道へ実行させたいと思っています。それから便所へかけてある西洋手拭は梅毒と痳毒《りんどく》とトラホームの有力なる媒介者《ばいかいしゃ》だそ....
オンチ」より 著者:夢野久作
て行った。やはり芝居の稽古と思ったのであろう。 その間に死骸の顔の血を、自分の西洋手拭で拭いてやっていた戸塚は、突然に大きな声で叫んだ。 「……ウワアッ……西....
鉄鎚」より 著者:夢野久作
たので、その罪の発覚を恐れたらしい情夫は、或る真暗い晩に病室に忍び込んで、枕元の西洋手拭で絞殺すると同時に、一緒に寝ていた伊奈子を誘拐して行った事がその頃の新聞....
巡査辞職」より 著者:夢野久作
何故ですか」 鶴木検事の口調がダンダン裁判口調になって来た。草川巡査も、新しい西洋手拭《タオル》で汗を拭き拭きイヨイヨ吶弁になって来た。 「……その……今申し....
冗談に殺す」より 著者:夢野久作
ら、スエーターをぬくぬくと着込んで、ガマ口を尻のポケットへ押し込んで、鳥打帽子と西洋手拭と、ラケットと運動靴を抱えると、石鹸を塗って辷りをよくしておいた障子をソ....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
れども気管喉頭部、及、頸動脈等も外部より損傷を認むる能わず。尚脂粉の香ある新しき西洋手拭一本、屍体の前に置かれたる机の下に落在せるが、右は加害者の所持品にして、....
爆弾太平記」より 著者:夢野久作
て本町一丁目の魚市場の蔭に舟を寄せると、吾輩の麦稈帽を眉深に冠せた友吉の屍体を、西洋手拭で頬冠りした吾輩の背中に帯で括り付けた。片手に友太郎の手を索いて、程近い....
ビール会社征伐」より 著者:夢野久作
上等で、靴のままコートに上って叱られるもの。派手なメリンスの襦袢に赤い猿又一つ。西洋手拭の頬冠りというチンドン屋式。中には上半身裸体で屑屋みたいな継ぎハギの襤褸....
一足お先に」より 著者:夢野久作
てヤットコサと自分の室に帰ると、いつもの習慣通り、寝がけに枕元に引っかけておいた西洋手拭で、顔と手を拭いたが、その時にはもう死ぬ程ねむくなっていたので、スリッパ....