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西洋造
「西洋造〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
西洋造の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
、ある日また、両国方面へと和助を誘い出した。本所横網には隅田川を前にして別荘風な
西洋造りの建物がある。そこには吉左衛門時代から特別に縁故の深い尾州家の老公(徳川....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
か月半俸としてあることを報じて来た。 五十九 行田の町の中ほどに
西洋造りのペンキ塗りのきわだって目につく家があった。陶器の標札には医学士原田龍太....
「ポラーノの広場」より 著者:宮沢賢治
して、胸の躍るのをやめることができませんでした。それはあのセンダードの市の大きな
西洋造りの並んだ通りに、電気が一つもなくて、並木のやなぎには、黄いろの大きなラン....
「青年」より 著者:森鴎外
て来た道を鉛直に切る処に袖浦館はある。木材にペンキを塗った、マッチの箱のような擬
西洋造である。入口の鴨居の上に、木札が沢山並べて嵌めてある。それに下宿人の姓名が....
「注文の多い料理店」より 著者:宮沢賢治
こんなことを云いました。 その時ふとうしろを見ますと、立派な一軒《いっけん》の
西洋造りの家がありました。 そして玄関《げんかん》には RESTAURANT....
「暗夜の格闘」より 著者:小酒井不木
まで行きました。あまり遠かったのでずいぶん弱りましたが、ついに車は畑中の一軒家の
西洋造りの家の前でとまり、竹内は行李と土瓶とを家の中に運び入れて車をかえしました....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
あるのですけれど、私は偏屈な性質で、心安くする人もなく、学校の同級生には、近くの
西洋造りらしい屋敷に住んで派手に暮すお医者さんの娘と、土地で名代の軽焼屋の娘とが....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
造が居なさらねえとそれだもの困っちまう、)と高慢なことをいいながら、背伸をして、
西洋造の扉の上に、鶏卵色の壁にかかった塗板を真直に懸直し、そのまま閉ってる扉を開....
「日和下駄」より 著者:永井荷風
両側の家並《やなみ》は低く道は勝手次第に迂《うね》っていて、ペンキ塗の看板や模造
西洋造りの硝子戸《ガラスど》なぞは一軒も見当らぬ処から、折々氷屋の旗なぞの閃《ひ....
「深川の唄」より 著者:永井荷風
》で、向角《むこうかど》に高く低く不揃《ふぞろい》に立っている幾棟《いくむね》の
西洋造りが、屋根と窓ばかりで何一ツ彫刻の装飾をも施さぬ結果であろう。如何《いか》....