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「西郊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

西郊の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
犬小屋だけでは、おびただしいそれらのお犬様を取締ることが出来なくなりましたので、西郊中野と大久保に、それぞれ十万坪ずつの広大なお犬小屋をしつらえ、これに一万頭ず....
或る嬰児殺しの動機」より 著者:佐左木俊郎
ん》し、生産者群の地帯が膨張するのだ。 東京はいまその第二段階の軌道を踏んで、西郊一帯の農耕の地域に向けて広がりながら失業者を生んでいる。そして、社会のその宿....
国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
その翌日の暁かけて決行されるのであったから。 それは何? 翌日の早暁、帝都の西郊から毒|瓦斯フォルデリヒトを撒きちらし、西風にこれを吹き送らせて全市民を殺戮....
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
聖アレキセイ寺院――。世俗に聖堂と呼ばれている、このニコライ堂そっくりな天主教の大伽藍が、雑木林に囲まれた東京の西郊Iの丘地に、R大学の時計塔と高さを競って聳り立っているのを……。そして、暁の....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
り『風天小畜《ふうてんしょうちく》』とござる、卦辞《かじ》には『密雲雨ふらず我れ西郊《さいこう》よりす』とある、これは陽気なお盛んなれども、小陰に妨《さまた》げ....
時事雑感」より 著者:寺田寅彦
がめぐって来ても、これはそれほど不思議ではないわけである。 深川の研究所が市の西郊に移転した。この新築へ初めて出かけた金曜日が雨、それから四週間か五週間つづけ....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
でいた私は、たまらなく暢んびりした心地になって、羽織を脱ぎ捨てて飛び出した。O市西郊の畷道、測量師の一隊が赤、白の旗を立てて距離を測ってるのが妙に長閑である。こ....
超人間X号」より 著者:海野十三
以上、この病人からわけを聞きただすことをさしひかえた。 こうして博士は、東京の西郊《せいこう》にある柿ガ岡病院にはいった。ここは多摩川《たまがわ》に近い丘の上....
空襲下の日本」より 著者:海野十三
るのに対し、非常に有効な航空隊だ。それから、いよいよ東京に近づいてゆくが、東京の西郊に、立川飛行連隊がある。南の方で東京湾の入口|追浜には海軍の航空隊がある。鹿....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
押しかけてきた。 彼が泊まっている「マルバーン・ハウス」というのは、ロンドンの西郊チェルシー区にある。この区はロンドンの芸術家街といわれ、都心を遠くはなれた川....
新妻の手記」より 著者:豊島与志雄
っかりしている。夫は会社員である。さして生活に不自由しない程度の資産があり、都の西郊にある家は、こじんまりしているが庭が広く、裏には竹籔と杉の木立がある。私は三....
決闘場」より 著者:岡本かの子
て燃え立った。 ジョーンの父は庭師であった。近頃では彼の父のお顧客はロンドンの西郊の方にばかり殖えた。欧洲の何処の都会でもそうであるように、ロンドンでも東端は....
草紅葉」より 著者:永井荷風
○ 戦後に逢う二度目の秋も忽ち末近くなって来た。去年の秋はこれを岡山の西郊に迎え、その尽るのを熱海に送った。今年|下総葛飾《しもうさかつしか》の田園に....
日和下駄」より 著者:永井荷風
私は心|窃《ひそか》に念じているのである。 第十一 夕陽 附富士眺望 東都の西郊|目黒《めぐろ》に夕日《ゆうひ》ヶ|岡《おか》というがあり、大久保《おおくぼ....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
。 この二人が、今朝、公会堂の観光団歓迎会のすぐ後から、幌馬車に乗って、豊原の西郊の追分という部落へ散策したと思いたまえ。僕たちは一昨日真岡から豊原へ二十里の....