要因[語句情報] » 要因

「要因〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

要因の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「乞食学生」より 著者:太宰治
犬伝は、立派な古典ですね。日本的ロマンの、」鼻祖と言いかけて、熊本君のいまの憂鬱要因に気がつき、「元祖ですね。」と言い直した。 熊本君は、救われた様子であった....
「ろまん灯籠」より 著者:太宰治
る。必ず危機が到来する。王子と、ラプンツェルの場合も、たしかに、その懐姙、出産を要因として、二人の間の愛情が齟齬《そご》を来《きた》した。たしかに、それは神の試....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
日本の今日の大衆は不満に充ちている。之が今日主張型の言論を要望させる一等根本的な要因ではないだろうか。 この要因は処で、色々なものに連関している。文学の思想性....
「科学論」より 著者:戸坂潤
はなくて、単に技術的なるものを云い現わす言葉だろう。この社会の技術水準を決定する要因と標識との第一が、この労働手段体系であったのだと云っていいだろう。 で生産....
「技術の哲学」より 著者:戸坂潤
工業に於ては、最も代表的な労働手段乃至生産過程――ここでは外になお人的・主観的・要因を忘れてはならぬが――の内に、社会に於ける客観的な物質的技術が横たわっている....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
の外に、之と並んで、エンテレヒー（Entelechie）と名づけられる運動の決定要因がなければならず、生物はこの要因によって、他のものから区別された固有法則を示....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
する重大要素であるのだが、之がその上に出来上る上部構造としてのイデオロギーの決定要因として如何に重大なものであるかは、今ここで述べるまでもないだろう。今はただ、....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
だから概念は単に哲学的思考の要素であるばかりではなく、哲学的思考を運び動かす処の要因でなくてはならない。それが根本概念である範疇になって来ると一層ハッキリして来....
「映画芸術と映画」より 著者:戸坂潤
は風俗との結合が特徴あるものと見られた。映画の物理的機能が風俗というような社会的要因と直接結びついていることを認識理論的に指摘した。だがそれはそれとして、他の方....
「佳日」より 著者:太宰治
に較べて目立って進捗が早かった。そうしてそれが、やがて大隅君のあの鬱然たる風格の要因にさえなった様子であったが、思いやりの深い山田勇吉君は、或る時、見かねて、松....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
原因に変化があったことを示すにしても、価格に変化が無いのは必ずしもこれらの価格の要因に変化がないことを示すものではない。けだし、私共は、何らの他の証明をしないで....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
んだ大国主やスサノオを自分の祖先の親類一族にすること、これが日本神話の形成された要因の一つである。要するに、今日天皇が民衆に博しているような人気を、当時の大国主....
「チェーホフの短篇に就いて」より 著者:神西清
例えばジフィリスのような直接的な誘因に触れるのみならず、その他様々の複雑な文化的要因にも触れ、したがっては時代の特質に触れるのでなければならない。つまり、或る現....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
民地体制は崩れさりつつあります。がしかし極東においてもまだ油断できない国際緊張の要因もあります。それは金門、馬祖島の問題であきらかになったように、中国の一部であ....
「偶言」より 著者:津田左右吉
った芸術家、またはその作品から見た一面観であって、そういう芸術家を生み出す社会的要因を閑却した考である。「天才は生まる、作られず」といったところで、如何なる天才....