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要垣
「要垣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
要垣の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「少女病」より 著者:田山花袋
。 男はてくてくと歩いていく。 田畝を越すと、二間幅の石ころ道、柴垣、樫垣、
要垣、その絶え間絶え間にガラス障子、冠木門、ガス燈と順序よく並んでいて、庭の松に....
「新茶のかおり」より 著者:田山花袋
国府台に行って、利根を渡って、東郊をそぞろあるきするのも好い。 端午の節句――
要垣の赤い新芽の出た細い巷路を行くと、ハタハタと五月鯉の風に動く音がする。これを....
「雨と子供」より 著者:宮本百合子
一 ぼんやり薄曇っていた庭の風景が、雲の工合で俄に立体的になった。近くの暗い
要垣、やや遠いポプラー、その奥の竹。遠近をもって物象の塊が感じられ、目新しい絵画....
「性に眼覚める頃」より 著者:室生犀星
れたのだ。」――私はそういうことを考えながら、そっと柴折戸を離れた。私はそのとき
要垣の朱い葉を二つ三つ千切った。その深い茜に近い朱色な葉ッ葉のなかにも、彼女の皮....