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「要所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

要所の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
白蟻」より 著者:小栗虫太郎
味な妖怪めいた頭蓋の模様も、その下映《したばえ》に彩《いろど》られていて、変形の要所《かなめ》は、それと見定めることは出来なかった。そして、腹に巻いてある金太郎....
蠅男」より 著者:海野十三
一息だとばかり、係官はじめ帆村探偵も、昼夜を分かたず、蠅男の逃げ去った跡を追い、要所要所を隈なく探していったのであるが、蠅男の隠れ様がうまいのか、それとも係官た....
海底大陸」より 著者:海野十三
にいるかがそうとうはっきり知れるだろうと思いついた。かれはそう決心すると、船内の要所要所に電話をかけて、もしや怪しき生物が現われなかったかを問い合わせた。 「―....
食魔」より 著者:岡本かの子
りへ出てみたりまた横町へ折れ戻り、そして露路の中へ切れ込んだりした。彼が覗き込む要所要所には必ず大小の食もの屋の店先があった。彼はそれ等の店先を通りかかりながら....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
大河もここは船渡しで、江戸時代には房川の渡しと呼んでいた。奥州街道と日光街道との要所であるから、栗橋の宿には関所がある。その関所をすぎて川を渡ると、むこう河岸は....
続獄中記」より 著者:大杉栄
種の宗教的な敬虔な感念を抱いた。 牢獄生活は広い世間的生活の縮図だ。しかもその要所要所を強調した縮図だ。そしてこの強調に対するのに、等しくまた強調された心理状....
少年探偵長」より 著者:海野十三
こで室内へ足をいれた。室内は、暗室になっていた。ただ桃色のネオン灯が数箇、室内の要所にとぼっていて、ほのかに室内の什器や機械のありかを知らせていた。 「部屋を明....
怪星ガン」より 著者:海野十三
は、さっそく映写機にかけられた。そして三根夫が苦心して秘密撮影してきた怪星ガンの要所要所が一同のまえにくりひろげられていったのである。 フィルムは、いくどもく....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
の後に、第三の眼らしきものがついているのが発見されたのも、この時であった。身体の要所要所の寸法も、くわしく測って記録された。 あらゆる記録が、これで揃った。隊....
太平洋魔城」より 著者:海野十三
ンらしい音。 ゴーゴーガタガタ、工事らしい音。 そんな音がすぐ近くに聞える。要所要所に、銃剣を持った水兵が立っている。 太刀川は、みちびかれるままに、長い....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
しくいいかえした。 「つまりその、そうやれば灯火管制の方は完全でありましょうが、要所要所を固めている者達の活動が出来なくなるばかりでなく、悪性の労働者が、暗闇を....
巴里祭」より 著者:岡本かの子
思えた。一箇月、食事附百フランで置いて貰った家庭旅宿から毎日地図を頼りにぼつ/\要所を見物して歩いているうちに新吉にとっては最初の巴里祭が来てしまった。町は軒並....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
ていないのは、甚だ遺憾である。が、原本はなかなか大部のものであるから、爰には単に要所|丈を紹介するに止める。若しも読者にして、ゆっくり味読さるるならば、其の分量....
人造物語」より 著者:海野十三
世にもまことに麗しい妙齢の婦人の相貌を備え、しかも機械力で二十人力の腕力があり、要所要所に六個の耳を備えて居り、時速六十|哩の快速力で、駈け出すことができるとい....
馬妖記」より 著者:岡本綺堂
はそれを馬狩りと唱えた。馬狩りの群れは二、三人幾組にも分れて、川筋から里につづく要所要所に待ち伏せをしたが、月の明かるい夜にはかの嘶きが決して聞えないで、いつも....