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要石
「要石〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
要石の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「道標」より 著者:宮本百合子
考えるのだった。ミス・ジョーンズは、何とあの婚約指環を大事にし、自分たちの幸福の
要石がそこにあるようにしていただろう。伸子が、彼女の大切な指環のありかを知ってか....
「巌の花」より 著者:宮本百合子
道標」のようなタッチでは表現されなかった。著者は階級的な社会発展とその文学理論の
要石《かなめいし》をつよくしっかり据えようと奮闘している。 新鮮な階級的な知性....
「薬草取」より 著者:泉鏡花
方がおっしゃいます通り、樵夫がお教え申しました石は、飛騨までも末広がりの、医王の
要石と申しまして、一度|踏外しますと、それこそ路がばらばらになってしまいますよ。....
「技術の哲学」より 著者:戸坂潤
技術にとってはこの統一性が極めて重大な本質をなしているのであるが、もしこの最後の
要石を抜きにすれば、技術は同一な世界経済的水準に並ぶ諸生産組織の間に、比較的自由....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
そ、封建制が最も完備していたとも考えられる徳川時代に、社会秩序の動かすべからざる
要石にまで発達したものであって、従って家族主義という主張は、この最も堅固になった....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
技術が極めて尊重すべき重大な哲学問題であるということは、唯物論的認識の最も大切な
要石の一つなのであって、そして恰も従来の哲学は、それが観念論的であったその限りに....
「バルザック」より 著者:宮本百合子
モーラして その個別の中にタイプを見ようとしている。これはバルザックの作品の或る
要石を**しよう。が、作品としてはつまらない。バルザックの、情熱のための情熱は動....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
が、この行中の一つの重要なる目的でなければならぬ。 その目的を以て田山白雲は、
要石《かなめいし》から潮宮《いたのみや》、高間《たかま》の原の鬼塚、末無川《すえ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
りに関する区画を見て取り、主要水路に続いてる小水路を探り、各|隧道《すいどう》の
要石《かなめいし》の下の高さ、穹窿《きゅうりゅう》の彎曲部《わんきょくぶ》と底部....
「死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
う。なくなるなどと思ってはいけない。未来の社会の穹窿《きゅうりゅう》は、その醜い
要石がなくても崩れはしないだろう。文明というものはあいついで起こる一連の変更にほ....
「レーリー卿(Lord Rayleigh)」より 著者:寺田寅彦
る国際的会議のいきさつはここには略するが、この問題に関してレーリーの仕事が重要な
要石となったことは明らかである。 彼の指導を受けていたジェー・ジェー・タムソン....
「黒船前後」より 著者:服部之総
式の機関でも小汽船に比して速力にたいする石炭消費率は減少する。つぎに濠洲までの所
要石炭をたっぷり積込むことができ、速力は約十五ノット出せる予定だが(この時までの....