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「要路〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

要路の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
星座」より 著者:有島武郎
たが、その結果としてその人は欧米への視察旅行を命ぜられ、帰朝すると、すぐいわゆる要路《ようろ》の位置についたというのだ。清逸はそれを聞いた時、木下藤吉郎の出世談....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
紀、尾、水のご三家をはじめ十八松平に三百諸侯、それから老中|側《そば》御用人など要路の大官連ご一統のご参拝があるからです。この数がざっと三百八十名ばかり。いずれ....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
の島原の乱は騒動の性質が普通のとは違っていたので、起きるから終わるまで当時幕府の要路にあった者は大いに頭を悩ました騒動でした。ことに懸念したのは豊臣《とよとみ》....
国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
師は幾分苦笑を禁じ得ないという面持で云った。「いくら日本人が堕落をしていたって、要路の高官とか、其の道の権威とか言われる連中が、そうむざむざ敵国の云うことをきく....
自叙伝」より 著者:大杉栄
ていた。陸軍大学へはいれなくっても、多少語学ができさえすれば、洋行を命ぜられたり要路に就かせられたりして、出世の見込が十分についた。森岡中尉も、やはり幼年学校出....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
が多いように、吉左衛門もまた長い駅路の経験を胸に浮かべた。雨にも風にもこの交通の要路を引き受け、旅人の安全を第一に心がけて、馬方、牛方、人足の世話から、道路の修....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ことは依頼した。兵庫、西宮から大坂間の街道筋は、山陰、山陽、西海、東海諸道からの要路に当たって、宿駅人馬の継立ても繁雑をきわめると言われたころだ。街道付近の村々....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
としてその前にあらわれたすべてのものに向けられ、井伊大老もしくは安藤老中のような要路の大官にまで向けられたことを思い出した。彼はそれを眼前に生起する幾多の現象に....
竇氏」より 著者:田中貢太郎
であるから、南を呼びだすことにして牒を南の家へだした。南は恐れて晋陽の令をはじめ要路の吏に賄賂を用いたので、断獄はうやむやになって南はそのままになり、廷章は女と....
千早館の迷路」より 著者:海野十三
の中へ入ってみましょう。もちろん冒険ですよ。しかしわれわれは今、冒険を必要とする要路にさしかかっているんです」 「ええ、分りました。では千早館へ行きましょう」 ....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
、今、愛宕山の上に立っている。そこには、警視総監をはじめ、例の田所検事やその他、要路のお歴々が十四、五名もあつまり、まっくらな山の上で、何ごとかを待っているのだ....
颱風雑俎」より 著者:寺田寅彦
示している区域である。それにかかわらずそういう計画をたてるというのは現代の為政の要路にある人達が地を相することを完全に忘れている証拠である。 地を相するという....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
はここにおいて決するところあり、自ら進んで、積極的に十一通の檄文を書いて、幕府の要路及び代表的宗教家に送って、正々堂々と、公庁が対決的討論をなさんことを申しいど....
地上」より 著者:島田清次郎
声が日本語に通弁した。 「エス・クリストは学者ではなかった。エス・クリストは国家要路の大臣、軍人ではなかった。無論、彼は貴族でもなく金持でもなかった。彼は貧しい....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
に望んで、橋添には遊廓があり、水には蠣船もながめだけに纜ってあって、しかも国道の要路だという、通は賑っている。 この土地へ来て、第三日目――八郎が舞台に立った....