覆水[語句情報] » 覆水

「覆水〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

覆水の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
鏡の中の月」より 著者:宮本百合子
なたの御事情がわかればその方もきっとよろこんでまたおかえりなさいますよ」 「――覆水盆にかえらず、です」 経済的な瀧子の条件に山口が目をつけている。また、女教....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
しみるように、分りかけてくるよ。まず、ひとつ、ハッキリ分ったことがあるよ。曰く、覆水盆にかえらず、ということだ。ありがたい。これで、オレは、ホッとしたなア」 ....
妾の半生涯」より 著者:福田英子
石との交情を旧の如しと誤られ、この機を幸いに結婚せしめんとの厚意なるべし。さあれ覆水《ふくすい》争《いか》でか盆に復《か》えるべき、父上にはいずれ帰国の上、申し....
三国志」より 著者:吉川英治
もしれないが、結果においては、ひとたび漢朝を離れた民心は、いかに呼べど招けど――覆水フタタビ盆ニ返ラズ――の観があった。 ために、玄徳があれほどな人望家であり....
私本太平記」より 著者:吉川英治
は、細川顕氏を直義のところへ使いにやったことだった。 が、これはもう遅すぎた。覆水盆ニ返ラズ、というものである。 どう憎んでも別れても骨肉同士はなお絆と本能....