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「覇業〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

覇業の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
。「僕らは、あの危険な開口をのぼり、大烈風をやぶった。それだけでも、前人未達の大覇業《だいはぎょう》ということができる。帰ろう。今夜は蘚苔《こけ》のなかへ寝て、....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
ってナポレオン軍の後方が危険となり、遂にモスコー退却の惨劇を演じて、大ナポレオン覇業の没落を来たしたのである。ロシヤを護った第一の力は、ロシヤの武力ではなく、そ....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
る。頼家の仏果円満を願うがために、母|政子の尼が建立したものであると云う。鎌倉の覇業を永久に維持する大いなる目的の前には、あるに甲斐なき我が子を捨て殺しにしたも....
近時政論考」より 著者:陸羯南
豈に必ずしも勤王愛国の士のみならんや、あるいはふたたび元亀天正の機会を造り、大は覇業を企て小は封侯を思うものなきにあらず。乙論派を代表する者といえどもまた然り、....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
――解放された諸大名の家族が揚げるその歓呼は――過去三世紀間の威力を誇る東照宮の覇業も、内部から崩れかけて行く時がやって来たかと思わせる。中には、一団の女中方が....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
立てた。多年の江戸の屋敷住居から解放された諸大名が家族もすでに国に帰り、東照宮の覇業も内部から崩れかけて来たかに見えることは、ただそれだけの幕府の衰えというにと....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
公に打たれまい、チビ公を三振させようと研究した。昔|武田信玄と上杉謙信はたがいに覇業を争うた、その結果として双方はたがいに研究しあい、武田流の軍学や上杉風の戦法....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
は信長のためにむしろ傾注していたに相違ないが、安土《あづち》の城が焼けると信長の覇業《はぎょう》が亡び、同時に永徳の傾注したものも失せました。そこで、秀吉はつま....
丹下左膳」より 著者:林不忘
に、前に遠く日本建国の創業をのぞみ、のちにはるかに明治維新の絢爛《けんらん》たる覇業をよぶところのもので、一蒲生泰軒自身、大日本精神の一粒の砂のようなあらわれで....
生前身後の事」より 著者:中里介山
に頼まれても決して劇界への出馬などは思いも寄らぬことであった、そこで結局、松竹の覇業は新陳代謝の自然の勢というべきものであった、併し冷眼にその雲行を眺めつつ、松....
増上寺物語」より 著者:佐藤垢石
で、二代将軍の台徳院廟が建造された頃、つまり三代家光が将軍になってからは徳川家の覇業完成し、各般の制度も整い、財政も豊かとなったから、思うままに工費を支出して造....
秋の修善寺」より 著者:岡本綺堂
がある。頼家の仏果円満を願うがために母政子の尼が建立したものであるという。鎌倉の覇業を永久に維持する大なる目的の前には、あるに甲斐なき我子を捨殺しにしたものの、....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
とに従事したり云々《うんぬん》。 大正三年稿 浮世絵と江戸演劇 一 徳川氏の覇業《はぎょう》江戸に成るや、爰《ここ》に発芽せし文華をして殊《こと》に芸術の方....
霊廟」より 著者:永井荷風
との詩人」アンリイ・ド・レニエエは、近世的都市の喧騒から逃れて路易《ルイ》大王が覇業の跡なるヴェルサイユの旧苑にさまよい、『噴水の都』〔La Cite' des....
頼朝の最後」より 著者:田中貢太郎
滅び、比企判官一家が滅び、仁田四郎が殺されると云う陰惨な事件が続いて、右大将家の覇業も傾きかけたのを見ると、己がその罪悪の発頭人のような気がして、恐ろしくてじっ....