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覇権
「覇権〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
覇権の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「予が半生の懺悔」より 著者:二葉亭四迷
に忠実だったようだが、一方には実は大矛盾があったんだ。即ち大名誉心さ。……文壇の
覇権手に唾して取るべしなぞと意気込んでね……いやはや、陋態《ろうたい》を極めて居....
「とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
押されもせぬ最大の、何んと言いますか……記録保持者? として、H機関庫に前科者の
覇権を握っていると言う、なかなかやかましい代物です。 ところでここにもうひとつ....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
れた国際オリンピック競技では、さしもに列国が歯を立て得なかった水上の強豪、米国の
覇権を、名もない日本の小|河童連の手でタタキ落させ、何の苦もなく世界の水上王国の....
「明日の知性」より 著者:宮本百合子
つよくのこっていた。そこへ巧みにつけ入って、ドイツ民族の優秀なことや、将来の世界
覇権の夢想や、生産の復興を描き出したヒトラー運動は、地主や軍人の古手、急に零落し....
「『くにのあゆみ』について」より 著者:宮本百合子
ようなのも、さけ難いことであった。 『くにのあゆみ』が、従来のように東洋における
覇権の争奪者としての日本を描き出す態度をすてて、平静に、われらが生国日本における....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
、とあった8)。その後まもなく、アレマニ族の新らしいはなはだ恐るべき侵入が世界の
覇権奪取の脅威を与え、アウレリアンは三度の大規模な血腥い戦闘を行った後、ようやく....
「文芸は進化するか、その他」より 著者:平林初之輔
日本では、文学即小説といってもよい程の現象を呈している。だが、文学における小説の
覇権はいつまでつづくだろうか? 吉江|喬松《たかまつ》氏は、『朝日新聞』で、歌....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
られていたのであるが、明治十年以後――いわゆる新富町の全盛期になると、東京劇壇の
覇権はいつか団菊左の手に移って、かれは自然その次位に置かれることになってしまった....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
、秀吉の出現と時勢は移り、――そしてその秀吉の亡い今は、関東大坂のふたつが、次の
覇権を繞って、あしたも知れぬ風雲を孕んでいるが――憶えば、世の中は、建武、正平の....
「三国志」より 著者:吉川英治
ら戦うごとに世の群雄へ臨む秘訣としていた「尊朝救民」の大旆は、為にまったく自己が
覇権を握るための嘘言に過ぎなかったことを、その肝腎な晩節の時へきてみずから暴露し....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
お破りになっていた約束ですが」 「わかりました。それひとつでも、武に誇って、ただ
覇権をふるうあなたでないことはよくわかります。けれどあなたは政治の裏にいて、表に....