» 見せ掛

「見せ掛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

見せ掛の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
起ち上る大阪」より 著者:織田作之助
だ表情なのである。それだけに本物であり、そしてまた本物であるだけに、わざとらしい見せ掛けがなく、ひたむきにうぶであり、その点に私は惹きつけられたのだ。ありていに....
血の文字」より 著者:黒岩涙香
嚢を探り最太やかなる嗅煙草の箱を取出し幾度か鼻に当て我を忘れて其香気を愛る如くに見せ掛る、去れど余は兼てより彼れに此癖あるを知れり、彼れ其実は全く嗅煙草を嫌える....
無惨」より 著者:黒岩涙香
が思い出す事が有る、最うズッと以前だが博賭徒を探偵する事が有て己が自分で博賭徒に見せ掛け二月ほど築地の博徒宿に入込んだ事が有る其頃丁度築地カイワイに支那人の張て....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
、窓から外へ飛び出して庭の面を遠く、堀の方へ馳せ去った、定めし身を投げるかの様に見せ掛けて、余に走り出させて留めさせ度いと云う狂言だろうが、今まで散々お浦の狂言....
東京八景」より 著者:太宰治
たりしていた。同居の知人にも、またHにも、私は近づく卒業にいそいそしているように見せ掛けたかった。新聞記者になって、一生平凡に暮すのだ、と言って一家を明るく笑わ....
省察」より 著者:デカルトルネ
者は、真なる事柄を反駁することにおいてよりも、偽なることがらを、これを理解すると見せ掛けようと欲しまして、是認することにおいていっそうしばしば過ちを犯すのであり....
十二支考」より 著者:南方熊楠
|強《し》いて自宅へ迎え取り食を供し、夜中自室へ蝋燭|点《とも》し通夜仕事すると見せ掛け、翌朝|予《かね》て拵え置いた襦袢を呈し、食を供えて送り出すと、伏羲前度....