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見て呉れ
「見て呉れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
見て呉れの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
いかも知れぬから、今夜貴様私の許《とこ》へ泊って、若に内証《ないしょ》で、様子を
見て呉れぬか」 勝「じゃアそう為《し》ましょう」 と其の夜は根岸の家《うち》....
「余が翻訳の標準」より 著者:二葉亭四迷
で、此処が失敗していると指摘した者はなく、また、此処は何《ど》の位まで成功したと
見て呉れた者もなかった。だから、誉められても標準に無交渉なので嬉しくもなければ、....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
、今度は懐中から虫眼鏡を出してのぞいたようですが、 「尾形さん、ここにある指紋を
見て呉れ給え。こっちの方のは彼奴の左の人差指にちがいなかろう!」 警部はポケッ....
「夜泣き鉄骨」より 著者:海野十三
器は判るが、尖端についている針が無いから、見当がつかねえ」 「じゃ、此処んとこを
見て呉れ。この注射器の底に、ほんのり茶っぽいものが附いているが、これは、なんて薬....
「河明り」より 著者:岡本かの子
の濠川の雪景色であった。 小店員が入って来て、四五通の外文の電報や外文の手紙を
見て呉れと差出した。 「まことに済みませんが、店の者みんな出払ちゃいましたし大旦....
「恭三の父」より 著者:加能作次郎
さのとこからと、清左衛門の弟様の所から。」と弟が引き取って答えた。 「一寸読んで
見て呉れ、別に用事はないのやろうけれど。」と父がやさしく言った。 「浅七、お前読....
「反戦文学論」より 著者:黒島伝治
しいんだ。祖国、祖国、死が俺たちを氷のように貪り食べる。俺たちが此処に斃れるのを
見て呉れ、祖国。俺たちに死を与えろ、死を、死を、死を与えろ、死を。 (爆発。第一....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
った。 「よく来て呉れた」 石子の手を執らんばかりにして渡辺は云った。 「之を
見て呉れ給え」 「支倉から何か云って来たのか」 石子は渡辺が只ならぬ様子で差出....
「青服の男」より 著者:甲賀三郎
上突つく必要もないと思うが、尚君、念の為、昨日と今日の信造と卓一の足取りを洗って
見て呉れ給え。当の信造にはもう何事もないようにいって安心を与えて置いたから、仕事....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
」 千「何でございますか私は存じませんもの」 長「存じませんて、私の丹誠したのを
見て呉れなくっちゃア困りますなア、どうかお前の母に会って、母諸共引取っても宜しい....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
さんと共に葛城家へ往ってあとの相談をすることにした。阿爺さんは是非新築中の別荘を
見て呉れと云って、草履をつッかけて案内に立った。酒ぶとりした六十翁の、溝を刎ね越....
「花束の虫」より 著者:大阪圭吉
の黒く薄い板っぺらの様な小片を取出した。 「これ何んだか、勿論判るだろう? よく
見て呉れ給え」 「……何んですか。――ああ。レコードの缺片じゃありませんか。これ....
「旧藩情」より 著者:福沢諭吉
左のごとし。 上士 下士 商 農
見て呉れよと みちくれい みちくりい みてくりい みちぇくりい いうこと....
「春」より 著者:岡本かの子
の秋、田舎から出て来た女中のお民は年も五十近くで、母性的な性質が京子の面倒をよく
見て呉れた。加奈子は近頃京子の毎日の散歩にお民をつけて出すことにした。 裏の勝....
「追放されて」より 著者:神西清
って言うんだ、『シベリヤだって結構住めるなあ。シベリヤにだって幸福はあるさ。まあ
見て呉れ俺の娘を。ぐるり千露里さがしたって、こんないい娘はいまいな。』『全く、本....