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見世先
「見世先〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
見世先の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
大したものである。それにほかと違って停留所が小川町だから、年の暮に間もない左右の
見世先《みせさき》に、幕だの楽隊だの、蓄音機だのを飾るやら具《そな》えるやらして....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
える時が来ると教えたのもこの人だ。八十年来の浮世の思い出として、大きな造り酒屋の
見世先にすわりながら酒の一番火入れなどするわが子のために覚え書きを綴り、桝田屋一....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
神尾主膳と覚しき人のあとを追って行きました。 神尾主膳と机竜之助とが、万字楼の
見世先《みせさき》へ送り込まれようとする時に、 「もし、殿様、躑躅ヶ崎の御前」 ....
「おせん」より 著者:邦枝完二
の次ぎに、連れの隠居の台詞通り、土へつかない足を浮かせて、飛び込んで来たおせんの
見世先。どかりと腰をおろした縁台に、小腰をかがめて近寄ったのは、肝腎のおせんでは....
「乳を刺す」より 著者:邦枝完二
になったのであろう。早くも瞼がぬれていた。 お春と常吉が、由利の帰宅を報せに、
見世先から駈け込んだので、伊吹屋は急に活き活きとにぎわっていった。 朝....