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「見処〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

見処の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
骨董」より 著者:幸田露伴
で高慢税をウンと払って、釉の工合の妙味言うべからざる茶碗なり茶入なり、何によらず見処のある骨董を、好きならば手にして楽しむ方が、暢達した料簡というものだ。理屈に....
鼻の表現」より 著者:夢野久作
程に名を問うて参れ」 といったような話があります。この人品骨柄卑しからぬという見処は、その鼻の表現にあるので、眼や口が如何に清らかであっても鼻の表現が卑しかっ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
んで身仕度《みじたく》をして襷《たすき》をかけ、稽古槍を取り下ろしました。さては見処《みどころ》があって、兵馬のために宝蔵院流の槍の秘術を示すためか知らん。 ....
現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
今度は世論の機関などでさえあることが出来なくなる。ここでは世論などという政治的意見処にその特色をもつのである)。 世論は少なくとも政治的な意志(ニュースヴァリ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ら、それよりほかに言うことはありゃしない。あっちから来るときは賢そうな子だから、見処《みどころ》がありそうに思って、つれて来てなにかと世話をしてやろうと来て見れ....
照葉狂言」より 著者:泉鏡花
塚に棄つべきが、目ざましき大金になるぞとて、北叟笑したりしのみ。 そもそも何の見処ありて、小六にさる価擲ちけむ、世には賤しき業も多けれど、誰か十字架に懸らむと....
黒百合」より 著者:泉鏡花
に透いて無くなったが、あえて意にも留めないで、ますます滝太郎を愛育した。いかにか見処があったのであろう。 三十一 しかるに先生は教うるにいかなる....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
う名を頂いて美術協会の展覧会にも二度ほど出品をしました。すると、この娘の絵に何か見処があったか、物数寄の人がその絵を買って下すったり、またその絵が入賞したりしま....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
関の山であったのに、これは異例でしたが、やはり一心の籠ったものは恐ろしいもので、見処があったと見え宮内省の御用品となりました。後に或る奈良の宮家へ下されたそうで....
式部小路」より 著者:泉鏡花
うなもんですから、もう疾くにも追出しそうなものを、変った爺で、新造が惚るようじゃ見処があるなんてね、薬鑵をさましていたそうですが、御覧なさい。愛吉が弥次馬に水を....
民芸とは何か」より 著者:柳宗悦
いかにまだ、選ばれていない幾多のものがあったでしょう。茶人は茶碗を眺めて「七つの見処」があると云います。そうまでに美しい個所を数えてくれた最初の人を私はあがめま....