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「見受ける〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

見受けるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
性急な思想」より 著者:石川啄木
るしく性急《せっかち》にした。意地の悪い言い方をすれば、今日新聞や雑誌の上でよく見受ける「近代的」という言葉の意味は、「性急《せっかち》なる」という事に過ぎない....
」より 著者:海野十三
「そういうところです。なぜそれが断言できるかというと、この蠅どもには、普通の蠅に見受けるような黴菌を持っていない。極めて黴菌の種類が少い。大抵なら十四五種は持っ....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
、今度はその数倍らしい。 ◯今日は三日月だが、罹災者の姿痛々しく、街頭や電車内に見受ける。軍公務通勤者以外は切符を売らない。 ◯三月十日に焼けた区域は随分広いら....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
。かの国では、花梗のみ、いわば胴のない頭だけが乱雑に花瓶にさしこんであるのをよく見受ける。 茶の宗匠が花を満足に生けると、彼はそれを日本間の上座にあたる床の間....
食魔」より 著者:岡本かの子
の壁に切ってある横窓からはこどもの着ものなど、竹竿で干し出されているのをときどき見受ける。 鼠色の瓦屋根も、黄土色の壁も、トンネルの紅色の煉瓦も、燻されまた晒....
江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
輪は極く小くして、轅を両腋の辺に持って、押して行く車で、今でも田舎の呉服屋などで見受ける押車です。この車が大いに流行ったもので、三泣車がないと商家の体面にかかわ....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ぬが、ただあんなにも冴えた草木の色、あんなにも香ばしい土の匂いは、地上の何所にも見受けることはできませぬ。こればかりは実地に行って見るより外に、描くべき筆も、語....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
枯れて焼けうせる。その花の元素が何であろうとも、どこかへ消散してしまって、それを見受けることも出来ず、ふたたび集めることも出来ない。しかし化学的に研究すれば、そ....
眉の記」より 著者:上村松園
かこの青眉の風習が消え失せて、今では祇園とかそういった世界のお内儀さんにときどき見受けることがあるが、若いひとの青眉はほとんど見られない。まして一般の世界にこの....
雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
るから、いまさら年期を入れ直して勉強を始めるような殊勝さは持ち合していないように見受ける。 そこでまず当分の間は、すなわちトーキー俳優として立派な成績を示す人....
車中有感」より 著者:上村松園
ろと仕事のほうにも役立つ参考になるものがあるのであるが、わたくしには、ときたまに見受ける公徳心を失った、無礼な乗客の姿に接することが、たまらなく厭おしいので、そ....
好きな髷のことなど」より 著者:上村松園
れた「築地明石町」の婦人が結ってたのがそれですが、今でもあいさにあれを結った人を見受けることがあります。皮肉な意気なものです。 それをあの当時には、大きく華美....
余齢初旅」より 著者:上村松園
ている鵲である。これは支那鳥などと俗に言われている、これが沢山いた。しかし日本で見受けるような真黒の鳥もいた。 煙雨楼へゆくには自動車からおりて少し歩いて、そ....
京の夏景色」より 著者:上村松園
した。目鼻立ちの整ったすんなりした若い婦人でなくても、そうした時刻、そうした処で見受ける女姿というものはやはり清々しゅう美しく人の眼にうつるのでございました。 ....
梟の眼」より 著者:大倉燁子
あれはお客さんではなかったのか知ら? 洋服部あたりには、よくああしたモダンな人を見受けるから、あの女もやはり店員の一人だったのかも知れない。と思うといよいよ不安....