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見外
「見外〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
見外の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三人の双生児」より 著者:海野十三
いていたのを思い出した。 「まア貞雄さんでしたの。大きくなられて――妾すっかりお
見外れをいたしましたわ」 貞雄は笑いながら、この前は、妾の家を探すのにたいへん....
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
見やがれ、と思った。 ――グレエンに吊されるのも、もう少しだぞ。 職長は目論
見外れから工合悪そうに、肩を振って帰って行った。職工たちの眼はそれを四方から思う....
「超人鬚野博士」より 著者:夢野久作
…どうも飛んだ失礼を致しまして……場所慣れない若いものばかりなもんですから……お
見外れ申しまして……さあどうぞ……ほんとにお久し振りでしたわねえ。御無沙汰ばかり....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
「俺は無器用な奴じゃがのう。しかし、その無器用な御蔭で、天下の形勢の図星だけは
見外さぬようになっとる」云々。 「しかしこの頃俺に書画、骨董や、刀剣の鑑定を持込....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
稚奉公《でっちぼうこう》をしておりました」 「はあ、山岡屋の番頭さんか、それはお
見外《みそ》れ申しました」 「ちょうど、旦那があのお松という子をつれて店前《みせ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
がついたのです。 「ええ、そうでございます」 お玉は恥かしそう。 「こりゃ、お
見外《みそ》れ申したというものだ」 与兵衛は、しげしげとお玉を見て、 「お前は....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
ものは敷居際に、梯子段見通しの中腰。 「お馴染様は、何方様で……へへへ、つい、お
見外れ申しましてございまして、へい。」 「馴染はないよ。」 「御串戯を。」 「ま....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
」 幸「どうも暫く、実にお見違い申して、往来で逢っては知れませんよ」 由「実にお
見外れ申します……えゝ貴方のお少さい時分に私はお屋敷へ上ったことがございます、あ....
「蝕眠譜」より 著者:蘭郁二郎
、前掛で拭き拭き出て来た。 『まァ、春樹さんじゃありませんか、まァまァすっかりお
見外れいたしましたよ、ほんとにお久し振りで……』 ばあやは久し振りの訪問者を、....
「かしわばやしの夜」より 著者:宮沢賢治
をそっちへ出して叫びました。 「おつきさん、おつきさん、おっつきさん、 ついお
見外《みそ》れして すみません あんまりおなりが ちがうので ついお
見外れし....
「魔都」より 著者:久生十蘭
くよりたちまち悚み上ったようになって、
「これは、……失礼いたしました。どうもお
見外れ申しまして……」
加十はひっくりかえるかと思うほどそっくりかえって、
「....
「日本男子論」より 著者:福沢諭吉
順なる者にして、かつて家に風波を生じたることなしなどいう者あれども、これはただ外
見外聞の噂のみ。即ちその風波の生ぜざるは、ただ家法の厳にして主公の威張るがために....
「真珠塔の秘密」より 著者:甲賀三郎
一人は外国人で、アメリカの富豪にして東洋美術品の蒐集家マッカレーと云い、一人は一
見外国人かと思われる堂々たる日本紳士で有名なる代議士|花野茂と云う名刺を示して商....
「自由の真髄」より 著者:新渡戸稲造
存しなかったなら、自分から進んで拵《こしら》えたいと思うような矩であるならば、一
見外部の矩の如くであるが、自己の意志の欲するところに合致する以上は、これを外部の....