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見性
「見性〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
見性の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「私は懐疑派だ」より 著者:二葉亭四迷
ア思うんだな。 私は何も仏《ほとけ》を信じてる訳じゃないが、禅で悟を開くとか、
見性成仏《けんしょうじょうぶつ》とかいった趣きが心の中《うち》には有る。そんなら....
「道楽と職業」より 著者:夏目漱石
盛んであった禅僧の修行などと云うものも極端な自然本位の道楽生活であります。彼らは
見性《けんしょう》のため究真のためすべてを抛《なげう》って坐禅の工夫《くふう》を....
「門」より 著者:夏目漱石
やっとの事壁伝いに身体《からだ》を運んだのである。その時分の彼は彫刻家であった。
見性《けんしょう》した日に、嬉《うれ》しさの余り、裏の山へ馳《か》け上って、草木....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
。もし善意をもって蒟蒻《こんにゃく》問答的《もんどうてき》に解釈してやれば主人は
見性自覚《けんしょうじかく》の方便《ほうべん》としてかように鏡を相手にいろいろな....
「善の研究」より 著者:西田幾多郎
道徳美術の極意である。基督教《キリストきょう》ではこれを再生といい仏教ではこれを
見性《けんしょう》という。昔ローマ法皇ベネディクト十一世がジョットーに画家として....
「蜘蛛」より 著者:甲賀三郎
にわたって、あらゆる殺人方法について研究してみた。が、どの方法も確実性と絶対不発
見性とを具有しているものはなかった。 ただ一つちょっと面白い方法だと思ったのは....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
あらざるを得ない。 かくて現代に於けるジャーナリズムは元々それが持っていた無定
見性なのである。 さて人々は、資本主義制度の下に於けるジャーナリズムとアカデミ....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
れて、その結果はどうなったか。一方に於てジャーナリズムはそれが本来持っていた無定
見性の可能性を愈々促進され、極端に皮相的なものとなる、それは尖端的となり得るだろ....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
したであろう。だが、危険や敵意に直面したとき、真に彼女を動かすものは、天賦の日和
見性だった。もしウォンステッドの方向に当たって真に危険が存するなら、――彼女は相....