見慣れる[語句情報] » 見慣れる

「見慣れる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

見慣れるの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
特許多腕人間方式」より 著者:海野十三
ございませんわ」 「もちろん、美的ではありませんが、一つは見慣れないせいですよ。見慣れると、それほどおかしくないと思いますが……」 「感心しませんねえ。それより....
」より 著者:岡本かの子
初めは少し窮屈な客と思っていただけだったが、だんだんこの客の謎めいた眼の遣り処を見慣れると、お茶を運んで行ったときから鮨を喰い終るまで、よそばかり眺めていて、一....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
くのも恐らく斯うであろうかと、私たちも小さい魂をおびやかされたが、それも幾たびか見慣れると、やあまた攫われたなぞと面白がって眺めているようになった。往来で白昼掻....
」より 著者:島崎藤村
。」 と言って、下女のお徳がこの私を玄関のところに迎えた。お徳の白い割烹着も、見慣れるうちにそうおかしくなくなった。 「次郎ちゃんは?」 「お二階で御勉強でし....
縮図」より 著者:徳田秋声
平は町の様子でも見ようと思い、さっき通って来た方へ歩いて行ったが、寂しいこの町も見慣れるにつれて、人の姿も目について来て、大通りらしい処へ出ると、かなりの薬局や....
備忘録」より 著者:寺田寅彦
ら、そこの宿屋の縁側へ出て来た猫が死んだ三毛にそっくりであるのに驚いた。だんだん見慣れるに従って頭の中の三毛の記憶の影像が変化して眼前の生きたものに吸収され同化....
銀座アルプス」より 著者:寺田寅彦
いには案外それが好きになるかもしれない。殺風景だと思っていたコンクリートの倉庫も見慣れると賤が伏屋とはまたちがった詩趣や俳味も見いだされる。昭和模様のコーヒー茶....