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「見時〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

見時の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夫婦善哉」より 著者:織田作之助
《くさ》らせ、二百円ほど持ち出して出掛けたまま、三日帰って来なかった。ちょうど花見時で、おまけに日曜、祭日と紋日《もんび》が続いて店を休むわけに行かず、てん手古....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
を記録している。ヨーロッパ人が、極東についていっそう多く知り始めたのは、実に大発見時代のころである。十六世紀の終わりにオランダ人は、東洋において灌木の葉からさわ....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
もんですから、不調法で落ちたのでしょう、実にお気の毒さま、何卒ね、ま斯ういうお花見時分で、お客さまが立込んで居りますから、御機嫌を直していらっしゃいよ、何ですよ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
が耕雲斎以下の首を持って来まして、牢屋の外からその首を見せたと言いますよ。今は花見時だ、お前たちはこの花を見ろと、そう役人が言ったそうですよ。」 「どういうつも....
愛と美について」より 著者:太宰治
、いろいろ時代と共に変遷して来たことは確かです。まず、最初の段階は、微積分学の発見時代に相当する。それからがギリシャ伝来の数学に対する広い意味の近代的数学であり....
読書法」より 著者:戸坂潤
て最も興味のあるのが、同博士の『農村の工業と副業』という小さな本だ。本の体裁は一見時局的際物の感があるが、内容はとにかく価値のあるものである。 科学主義工業の....
先生への通信」より 著者:寺田寅彦
うな人出で巡査がおおぜい出て警戒しています。天気がよくて暖かくてなんだか東京の花見時分の心持ちでした。高い家の窓から皆往来を見物している。派手な女帽子が目に立つ....
敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
れると宜いって然ういって居たが、お父さんが、あのまだ青いから最う少したって、お月見時分には赤くなるからってそう云ったよ」 婆「何だか知らねえがお母が異って何うせ....
新島繁著『社会運動思想史』書評」より 著者:宮本百合子
おける多種多様な勉強へ展開してゆく可能が蔵されているのである。十七世紀の新陸地発見時代のイスパニアの貨幣にはジブラルタルの図案が鋳出されている下に Plus u....
梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
らを順序なく話して見ようと思う。 一 まず第一に挙げたいのは、花見時の上野に好く見掛けたホニホロである。これは唐人の姿をした男が、腰に張子で作っ....
農村」より 著者:宮本百合子
はいつもこの「生徒さん」達ににぎわされ、その少しさきにある、料理屋兼旅人宿は、花見時、競馬時でなければたちよる人の影もまれである。 斯んな村にも、厳な大神宮が....
後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
人、久々の逢瀬に語り尽せぬ其の夜を明しまして、一日二日と過ぎます内にはや三月の花見時、向島の引ける頃、混雑の人を掻退け/\一人の婦人が立花屋へ駈付けてまいりまし....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
ることは稀れであるが、我が中村屋の職人は一人一日平均五十円に達し、歳末や四月の花見時の如き繁忙の際には七十五円にも及ぶことがある。また我が喫茶部の成績も一ヶ年を....
おせん」より 著者:邦枝完二
す度毎にお岸が涙の種ではあったが、踏まれた草にも花咲くたとえの文字通り、去年の梅見時分から伊勢新の隠居の骨折りで、出させてもらった笠森稲荷の水茶屋が忽ち江戸中の....