見本[語句情報] » 見本

「見本〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

見本の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
浅草公園」より 著者:芥川竜之介
ななめ》に見た標札屋《ひょうさつや》の露店《ろてん》、天幕《てんと》の下に並んだ見本は徳川家康《とくがわいえやす》、二宮尊徳《にのみやそんとく》、渡辺崋山《わた....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
が見えているのである。 部分的にはなかなか見事であると思われるオヴィドの叙述の見本を少しばかり、ブレ(Bulle)の翻訳したメタモルフォセス(『変相』)の中か....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
いぜい五六年の緋鮒ぐらいが高価品で、全くの駄金魚屋だった。この試験所へ来て復一は見本に飼われてある美術品の金魚の種類を大体知った。蘭鋳、和蘭獅子頭はもちろんとし....
食魔」より 著者:岡本かの子
積極的に思想に纏め上げたつもりでいる。これを裏書するように檜垣の主人の死が目前に見本を示した。 檜垣の主人は一年ほどまえから左のうしろ頸に癌が出はじめた。始め....
続獄中記」より 著者:大杉栄
イの『幼年時代、少年時代、青年時代』や、ドイツ訳のコロレンコの『悪い仲間』などを見本に読んだ。トルストイのには、その生活があまりに僕自身のとはかけ離れているので....
少年探偵長」より 著者:海野十三
くと、ますます痛い。牛丸は歯をくいしばり、ぽろぽろと涙を流した。 「これは拷問の見本だから、そのへんで許してやろう。お前たちの年頃は、わけもわからずに生意気でい....
暗号の役割」より 著者:海野十三
ているんだ。 とんでもない。 金山源介は殺された――お多福山の宝を見つけて、見本の原鉱を掘りだした男……… 殺したのはおぬしだ。 うそだ。でたらめだ。 ....
時計屋敷の秘密」より 著者:海野十三
だと思う。その証拠には、この部屋だけにでも、あっちにもこっちにも、たくさん標本や見本の鉱石が、無造作においてあるからね。ほら、そこの隅には、樽にいっぱいはいって....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
ように、悪者のためにかぎつけられて盗まれてはたいへんであるから、こんどのX塗料の見本の受取りは、非常に注意深くやってもらいたいと要求した。そこで日本側でも特に気....
不沈軍艦の見本」より 著者:海野十三
。わが大統領も、全く以て真剣なんです。その証拠には、ここに持って参りましたる燻製見本を一つ御風味ねがいたい。これはわがアメリカ大陸にしか産しないという奇獣ノクト....
東京要塞」より 著者:海野十三
、その後、某大官の前で、帆村は次のように報告している。 「なんとかしてその漆喰の見本を、せめて定性分析の出来るくらいの少量でも持ってこようと思いましたが、監視が....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
ましての。 お金は十分、通い廊下に藤の花を咲しょうと、西洋窓に鸚鵡を飼おうと、見本は直き近い処にござりまして、思召通りじゃけれど、昔|気質の堅い御仁、我等式百....
余裕のことなど」より 著者:伊丹万作
聞くと源太は思わずうなつて、 「うーむ、ねつたいがたまらなくいい。正に直情径行の見本のごとき観がある。このねつたいを衆人環視の中ではばからずに言える源太、緋縅か....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
であった。余り名文ではないが、淡島軽焼の売れた所以がほぼ解るから、当時の広告文の見本かたがた全文を掲げる。 私店けし入軽焼の義は世上一流|被為有御座候|通疱瘡は....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
さて売る段になると、またたいへんである。注文がなければ作るわけにいかず私は小さな見本帳を持って外交員に早変わり。浅草の深山洋紙店へ二百枚売れたのが手始めだったが....