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見物人
「見物人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
見物人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
ん》の禁酒会員たちはあっけに取られて、黙ったまま引きさがって見ているんですから、
見物人がわいわいとおもしろがってたかっているのも全くもっともですわ。そのうちに、....
「或る女」より 著者:有島武郎
ないような場面がないではなかったけれども、終わりのほうに近づいて行っての荘厳さは
見物人のすべてを捕捉《ほそく》してしまいました。ウェルシ嬢の演じた女主人公は真に....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
あとあし》で反動を取って起きそうにしては、前脚を折って倒れてしまった。訓練のない
見物人は潮《うしお》のように仁右衛門と馬とのまわりに押寄せた。
仁右衛門の馬は....
「三十年後の東京」より 著者:海野十三
たてを用いたわけは、金属球の中から出て来るはずの小杉正吉少年を、あまりたくさんの
見物人のためにびっくりさせないための心づかいだった。 カンノ博士とあと五人の人....
「海底大陸」より 著者:海野十三
よりも、もっともっと神秘な奇蹟だ。メリー号がロンドンにかえってくると、これはまた
見物人で、たいへんなさわぎがはじまるよ」 「うん、わしのような老人は、ニュース映....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
も流れてる中に、ホースが蛇のように蜒くっていた。其水溜の中にノンキらしい顔をした
見物人が山のように集っていた。伊達巻の寝巻姿にハデなお召の羽織を引掛けた寝白粉の....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
たてを用いたわけは、金属球の中から出て来るはずの小杉正吉少年を、あまりたくさんの
見物人のためにびっくりさせないための心づかいだった。 カンノ博士とあと五人の人....
「金属人間」より 著者:海野十三
台の上の怪物の動くあとを、目で追いかけていた。 舞台は、拳闘のリングのように、
見物人に四方をかこまれてまん中にあり、いちだん高くなっていた。そして舞台から二本....
「鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
ったので、人形と反対の側の入口の蔭に、身体をぴったりつけた。 すると、間もなく
見物人は入ってきた。見れば、それは先程の五六人連れの中国人たちであったではないか....
「人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
んは、どうしたのでしょう。すぐ出てくるといったのに、まだ出てきてくださらないわ。
見物人もみなかえってしまって、こうして待っているのは、あたしひとりなんですもの。....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
女の頬ぺたを摘んだ。 酒屋の中の人はまた大笑いした。阿Qはいっそう得意になり、
見物人を満足させるために力任せに一捻りして彼女を突放した。 彼はこの一戦で王※....
「風波」より 著者:井上紅梅
「お前は今こそそんな事をいうが、あの時は……」 「なんだ。活き腐れめ、咎人め」
見物人の中で、八一ねえさんは心掛けのごくいい人であった。彼女は二歳の忘れがたみを....
「村芝居」より 著者:井上紅梅
もなく舞台の人が見え、赤い物や青い物が動いて舞台の側の河の中に真黒に見えるのは、
見物人の船の苫だ。 「前の方に空間がないから俺達は遠くの方で見よう」と阿發が言っ....
「迷信解」より 著者:井上円了
するに、「江州山王の祭りは神事に妄説を設けて、神輿は人の血を見ざれば渡らずとて、
見物人に喧嘩を仕掛け、必ず人をきるを例とす。他所にもこの類の妄説をいい立て、悪事....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
んだったから、結局が百日鬘と青隈の公卿悪の目を剥く睨合いの見得で幕となったので、
見物人はイイ気持に看惚れただけでよほどな看功者でなければドッチが上手か下手か解ら....