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「見直す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

見直すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
土曜夫人」より 著者:織田作之助
セントルイスへ行きゃア、はいるんだ。今日中に払うよ。銀ちゃん、そんなんかね。おれ見直すよ。感じ悪いや。払やいいんだろう」 プイと怒って、出てしまった。銀ちゃん....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
る、誰の顔形だか兎に角も顔形である、余は一目見て確かに見覚えの有る顔と思ったが、見直すとそうでない、円く頬なども豊かで先ず可なりの美人では有るが、病後とでも云う....
深夜の市長」より 著者:海野十三
、こっちへ入れ!」 同じ声は、なおも続いてした。 ハッと思って、声のする方を見直すと、そこは炭屋らしく薪が山のように積まれていた。その蔭から、オイデオイデを....
前哨」より 著者:黒島伝治
っていた。白いボンヤリした月のかげに、始め、二三十頭に見えた犬が、改めて、周囲を見直すと、それどころか、五六十頭にもなっていた。川井と後藤とは、銃がないことを残....
地獄の使者」より 著者:海野十三
三津子を容疑者外として扱うつもりはない。証拠さえ集って来るなら、いつでも三津子を見直す用意があった。しかしながら今も述べたように三津子という女を真犯人として扱う....
四次元漂流」より 著者:海野十三
ぜん原子力時代がきてわれわれをおどろかせた如く、今日こそ幽霊というものを科学的に見直す必要があると――或る人がいっているんですがね」 「そんなことをいう奴は、よ....
ジロリの女」より 著者:坂口安吾
しい笑みをこめて睨んであげる。美代子はクスリと笑って、返事をしない。 こうして見直すと、成熟しかけたジロリの娘、親の顔にやゝふくらみを持たせ、目は細からずパッ....
桂馬の幻想」より 著者:坂口安吾
会の人間は虫ケラにも劣っているね」 踊る神様と似たような教儀をのべた。云われて見直すと、人相骨柄にも類似があった。たぶん最も共通しない点は、娘占い師の方が野良....
多神教」より 著者:泉鏡花
い、面を落す。慌てて懐に捻込む時、間近にお沢を見て、ハッと身を退りながら凝と再び見直す)何じゃ、人か、参詣のものか。はて、可惜二つない肝を潰した。ほう、町方の。....
天衣無縫」より 著者:織田作之助
ば、ほんとうに何から何まで気に入りましたといわれれば、私も女だ。いくらかその人を見直す気になり、ぼそんと笑ったときのその人の、びっくりするほど白い歯を想いだし、....
棲霞軒雑記」より 著者:上村松園
夢の中で失敗の箇所に対する暗示を得ることもある。 しかし目がさめてからその絵を見直すと、実際の絵と全然別の失敗箇所であったりしてがっかりすることもある。 自....
金山揷話」より 著者:大鹿卓
差した白い山肌のひとところが、もくもくと動いているような気がした。おやッと思って見直すと、それは数十名の白衣の傷病兵が雪をふんで歩いているのだった。温泉へ療養に....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
置くことにしよう。 さて、そうした予備智識をはっきりさせた上で、今一度右の表を見直すと、平安末期の『金葉集』と『詞花集』とだけが十巻になっていて、歌数もはるか....
四つの都」より 著者:織田作之助
ソン競争の成績を申し上げます。一着、中瀬古庄平さん! あッ」 初枝、驚いてメモを見直す。 初枝「一着! 中瀬古庄平さん!」 放送しながら、庄平の方を見る。 庄平....
黒猫十三」より 著者:大倉燁子
った、はてな? 空色の眼――殊によると彼女は混血児かな、と心に思った。そう思って見直すと鼻の恰好も、奇麗な唇も、クリーム色の皮膚も、どこやら違っている、それに第....