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「見真似〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

見真似の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
えるものがこもっていたので、つい近ごろ任命されたばかりの一人の若い男などは、見様見真似で、ふと彼をからかおうとしかけたけれど、と胸を突かれたように、急にそれを中....
競馬」より 著者:織田作之助
、しまいには夜中看護婦が眠《ねむ》っている間一代のうめき声を聴くと、寺田は見よう見真似《みまね》の針を一代の腕に打ってやるのだった。 そんなある日、一代の名《....
仇討三態」より 著者:菊池寛
の旧主の鈴木源太夫である。彼は源太夫の家に中間として長い間仕えていたために、見様見真似に包丁の使い方を覚えたのに過ぎないのである。 「お膳番といえば、立派なお武....
食魔」より 著者:岡本かの子
こから自ずから彼は表具もやれば刀を採って、木彫|篆刻の業もした。字は宋拓を見よう見真似に書いた。画は彼が最得意とするところで、ひょっとしたら、これ一途に身を立て....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
恥しゅうござります。御領主様が御学問好きでござりますゆえ、ついその――」 「見様見真似でその方達までが寺子屋通い致すと申すか、何侯の御領内かは存ぜぬが、さだめし....
名人長二」より 著者:三遊亭円朝
くなるから、実ア有がた迷惑だ、職人でも芸人でも金持に贔屓にされるア宜いが、見よう見真似で万事贅沢になって、気位まで金持を気取って、他の者を見くびるようになるから....
流線間諜」より 著者:海野十三
認めた。 「オヤ、どうしたんだろう?」 きっと練兵場の近くの女のひとで、見よう見真似で、足踏みでもしているのだろうと思っていたところ、突然ガックリと頭を垂れた....
木の子説法」より 著者:泉鏡花
あるか、娘分であるかはどうでもいい。老人だから、楽屋で急病が起って、踊の手練が、見真似の舞台を勤めたというので、よくおわかりになろうと思う。何、何、なぜ、それほ....
多神教」より 著者:泉鏡花
毒と存じまして、はあ、これへ出合いましたでごぜえますがな。 般若の面の男 見よう見真似の、から猿踊りで、はい、一向にこれ、馴れませぬものだでな、ちょっくらばかり....
勧善懲悪」より 著者:織田作之助
けてしもた」 と、婆さんは寝ついてしまった。 あわてて按摩を雇ったり、見よう見真似の灸をすえてやったりしたが、追っ付かず、「どんな病気もなおして見せる」とい....
大阪の可能性」より 著者:織田作之助
けなければ一人前の小説家ではない。無名の人たちの原稿を読んでも、文章だけは見よう見真似の模倣で達者に書けているが、会話になるとガタ落ちの紋切型になって失望させら....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
を一ぱい張らせます。夕方植木に水をやるのは私の役でした。そんなですから私も自然|見真似をして、小さな鉢に松や南天などの芽生を植え、庭に出る事が多いのでした。 ....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
、家庭を営んで行く、みな「智」の力であります。もし人から教えられなければ、見よう見真似で自分で工夫をする。しかしその工夫をするのも、しばしば経験を重ねてようやく....
世間師」より 著者:小栗風葉
勧める者もあったが、その万年筆がやっぱり一人ではできぬのだそうだ。ほかの事は見様見真似で行くが、肝心の管を巻くのと、栓に針線を植えるのとが大事の呼吸もので、亭主....
家庭料理の話」より 著者:北大路魯山人
から、常々自分の家に各所の料理人を呼んでは料理をつくらせたのであろう。それを見様見真似で、そのお婆さんが、いつか覚えてしまったというに過ぎない。 この話は、わ....