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「見知らぬ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

見知らぬの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
じゅりあの・吉助」より 著者:芥川竜之介
吉助「われら三年の間、諸処を経めぐった事がござる。その折さる海辺《うみべ》にて、見知らぬ紅毛人《こうもうじん》より伝授を受け申した。」 奉行「伝授するには、い....
」より 著者:芥川竜之介
ンか何かを食べているのです。けれども白が驚いたのはそのせいばかりではありません。見知らぬ犬ならばともかくも、今犬殺しに狙われているのはお隣の飼犬《かいいぬ》の黒....
早春」より 著者:芥川竜之介
徴かも知れない。彼は三重子に忠実だった。が、三重子は半年《はんとし》の間に少しも見知らぬ不良少女になった。彼の熱情を失ったのは全然三重子の責任である。少くとも幻....
少年」より 著者:芥川竜之介
ざ波は勿論、あらゆる海の幸《さち》を享楽した。茶屋の手すりに眺めていた海はどこか見知らぬ顔のように、珍らしいと同時に無気味《ぶきみ》だった。――しかし干潟《ひが....
或る女」より 著者:有島武郎
ら甘い歓語を引き出すだけの機才《ウィット》を持ち合わしていたので、この一か月ほど見知らぬ人の間に立ちまじって、貧乏の屈辱を存分になめ尽くした木村は、見る見る温柔....
或る女」より 著者:有島武郎
る月が瓦《かわら》屋根の重なりの上にぽっかりのぼったのをのぞかせてくれている時、見知らぬ看護婦が美しい花束と大きな西洋封筒に入れた手紙とを持ってはいって来てつや....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
と購買者との影が綾を織った。それは君にとっては、その場合の君にとっては、一つ一つ見知らぬものばかりのようだった。そこいらから起こる人声や荷橇の雑音などがぴんぴん....
朱日記」より 著者:泉鏡花
たりと構えて、 「よく、宮浜に聞いた処が、本人にも何だか分らん、姉さんというのが見知らぬ女で、何も自分の姉という意味では無いとよ。 はじめて逢ったのかと、尋ね....
電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
も持てない数人の浴客、それに椿事と知って駆けつけて来た近所の人々や、通行人らしい見知らぬ顔の男達が、或は足袋を濡らしたまま、或は裾をまくったままで、わいわいと湯....
棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
叫び、自分たちを支えていてくれることに気がついた。 「さあ、落着いて落着いて」と見知らぬ声が云った。 「まあ無理はないよ、お互いに無一文何にもなしになったんだか....
明日」より 著者:井上紅梅
まぽかんと坐っていると、門を叩く音がしたので、喫驚して急いで門を開けた。門外には見知らぬ男が、何か重そうなものを背中に背負って、後ろには王九媽が立っていた。 ....
『十八時の音楽浴』の作者の言葉」より 著者:海野十三
のままになっている。こういう目にあうと、すっかり不愉快になって、その次からあまり見知らぬ雑誌から注文されると、原稿料のことはともかく、またあのような不愉快な目に....
母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
きました。望も出てきました。けれどもそれはしばらくの間でした、自分が一人ぼっちで見知らぬ国へゆくと思うと急に心が苦しくなってきました。 船は白い波がしらをけっ....
狂人日記」より 著者:秋田滋
り、その昇降口から眺めてみよ。ひと、ひと、ひと、どこまで行っても人だ。数限りない見知らぬ人が、野にも町にも、うようよと動いている。そこには耕すことしか知らぬ愚昧....
」より 著者:犬田卯
とで考えると、「米は何俵あったかね」と訊ねて、俵の方へ近づいたのは農会の書記――見知らぬ若者だったと思った。 そう訊ねられて、彼女は胸を落ちつけ、そしてはっき....