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見込み
「見込み〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
見込みの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十円札」より 著者:芥川竜之介
土蔵造《どぞうづく》りの家《うち》へ大きい画集などを預けることにした。が、前借の
見込みも絶え、父母兄弟とも喧嘩《けんか》をした今は、――いや、今はそれどころでは....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
わざわざ医者を茶の間へ呼んで、「先生、一体この患者《かんじゃ》はいつ頃まで持つ御
見込みなんでしょう? もし長く持つようでしたら、私はお暇を頂きたいんですが。」と....
「或る女」より 著者:有島武郎
膜炎は内膜炎を抉掻《けっそう》する事によって、それが器械的の発病である限り全治の
見込みはあるが、位置矯正の場合などに施術者《しじゅつしゃ》の不注意から子宮底に穿....
「姪子」より 著者:伊藤左千夫
りした話は可笑しかった。 おれも始めから利助の奴は、女房にやさしい処があるから
見込みがあると思っていた、博打《ばくち》をぶっても酒を飲んでもだ、女房の可愛い事....
「奈々子」より 著者:伊藤左千夫
》に押し当て、聞き覚えのおぼつかなき人工呼吸を必死と試みた。少しもしるしはない。
見込みのあるものやら無いものやら、ただわくわくするのみである。こういううち、医者....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
堂裏へ、大弓場を出したそうです。 幸い商売が的に当って、どうにか食って行かれる
見込みのついた処で、女房を持ったんですがね。いや、罰は覿面だ。境内へ多時かかって....
「戦争中止を望む」より 著者:伊丹万作
ある。我々はもはや日本の能力の底まで知ることができた。もうたくさんである。こんな
見込みの立たない愚劣な戦争は一日も早くやめてもらいたい。我々の忠勇の血をこれ以上....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
に不安の状態にあるのだから、少し波風が荒いとなっては、その先どうなるのかほとんど
見込みのつかないほど極度の不安を感ずるのだ。 それが君、年のまだ若い夫婦ふたり....
「五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
、それが地面にクチャリと落ちるのだから見ていて涙が出る。小林、小池もとより成功の
見込みはない。制動法も朽木の倒れ方もジャンプには応用できない。戸田は神妙に傍で滑....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
でき、私にもいつしよに行つてみないかという。プロダクションのほうは、もうまつたく
見込みがなさそうだし、どう考えても行かないでいる理由が一つもないので私は行くこと....
「雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
不思議と称してなんらはばかるところはないわけである。そしてこの状態はまだ当分続く
見込みであるから、日本のトーキーもまだ当分おもしろくならないものと思つていただい....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
員Kという青年が来合せていた。男爵はすぐにこのKへ親しみの視線を送り、内地農業の
見込みのないこと、将来の農業はどうしてもアメリカ式、ないしロシヤ式でなければなら....
「活人形」より 著者:泉鏡花
人の呼吸を吹返さんとする間際には、秘密を唸り出す事もやあらんと待構うれば、医師の
見込みは過たず、ややありて死骸は少しずつの呼吸を始め、やがて幽に眼を開き、糸より....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
、船の揺動はなはだし。ただし船長の報告により、低気圧すでに去り、石炭も不足せざる
見込み立ちたれば、救助船を謝絶せりというを聞きて、みな愁眉を開く。 一月二十一....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
義の政府は、われらの軍費を鵜呑みにしてもこれに基づく経済力の建設は到底、企図する
見込みがないところから、軍事予算は通過しても戦備はできない。考え抜いた結果、何と....