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「見遣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

見遣の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
其の甲虫を、悲惨な思いをして眺めている。ヤコフ・イリイッチは忘れた様に船渠の方を見遣って居る。 話柄が途切れて閑とすると、暑さが身に沁みて、かんかん日のあたる....
「活人形」より 著者:泉鏡花
何、訳はありません。近い内にきっと罪人を出しましょう。と事も無げに謂う顔を警部は見遣りて、「君、鰒でも食って死よったのかも知れんが。何も毒殺されたという証拠は無....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
お客様のでございます。」 「お客だい、誰も来やしないよ、お前。」と斜めに肩ごしに見遣たまま打棄ったようにもののすッきり。かえす言もなく、 「おや、おや。」と口の....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
居ます、ほほほ。」 「ええ、そう。――もうあそこまで行きました。」 ――斉しく見遣った。 富士|颪というのであろう。西の空はわずかに晴間を見せた。が、池の端....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
散。」 と苦笑いして、……床の正面に火桶を抱えた、法然天窓の、連の、その爺様を見遣って、 「捻平さん、お互に年は取りたくないてね。ちと三絃でも、とあるべき処を....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
当るが、軒を伝う猫も居らず、雀の影もささぬ。 鼠かと思ったそうで、斜に棚の上を見遣ったが、鍋も重箱もかたりとも云わず、古新聞がまたがさりともせぬ。 四辺を見....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
で、寂寞としてまだ一人居る。その方へ、ひょこひょこ行く。 ト頬被りは、じろりと見遣って、 「ざまあ見ろ、巫女の宰取、活きた兄哥の魂が分るかい。へッ、」と肩をし....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
肩を拊《たた》きて、 「隊長、一晩遊べるぜ」 御者は流眄《ながしめ》に紙包みを見遣《みや》りて空嘯《そらうそぶ》きぬ。 「酒手で馬は動きません」 わずかに五....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
んなら行け。だが島野、」と言いながら紳士の顔を、皮の下まで見透かすごとくじろりと見遣って、多磨太はにやり。 擽られるのを耐えるごとく、極めて真面目で、 「何か....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
て、すわや消えんとしては燃え出づる、その都度|夜商人は愁わしげなる眉を仰向けに打見遣る、大空は雲低く、あたかも漆で固めたよう。 蒼と赤と二色の鉄道馬車の灯は、....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
むっくり飛上ったかと半身を起して捻向く気勢。女房も、思案に落した煙管を杖。斉しく見遣った、台所の腰障子、いつの間にか細目に開いて、ぬうと赤黒い脛が一本。赤大名の....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
んは振返って、やや日脚の遠退いた座を立って、程過ぎて秋の暮方の冷たそうな座蒲団を見遣りながら、 「ねえ、旦那様、あすこに坐っておりましたが、風立ちもいたしませず....
「取舵」より 著者:泉鏡花
免じて一條聞いてやろう。その代り莨を一本。……」 眼鏡|越に学生は渠を悪さげに見遣りて、 「その口が憎いよ。何もその代りと言わんでも、与れなら与れと。……」 ....
「琵琶伝」より 著者:泉鏡花
を炙るにぞ、面は蒼ざめ紅の唇|白歯にくいしばりて、ほとんどその身を忘るる折から、見遣る彼方の薄原より丈高き人物|顕れたり。 濶歩埋葬地の間をよぎりて、ふと立停....
「薬草取」より 著者:泉鏡花
影が射したから、伏拝んで、心を籠めて、透かし透かし見たけれども、※したけれども、見遣ったけれども、ものの薫に形あって仄に幻かと見ゆるばかり、雲も雪も紫も偏に夜の....