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「見間違え〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

見間違えの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:渡辺温
なぞからそんな風にして見られたためしはなかったのだ。だから屹度彼女は偶然井深君と見間違える程よく似た恰好の男をその知己にもっていたのであろう。……が、たといそう....
白妖」より 著者:大阪圭吉
る人でなくては見えません。……でも、それにしても、ふッと写ったこの虚像を、本物と見間違えて谷へ飛び込むなんてただの人間じゃアないですね」 「よく判りました。とに....
花束の虫」より 著者:大阪圭吉
農夫だ――が、そう言っているにしろ、ダンスをし始めるのと、喧嘩をし始めるのとを、見間違えるなんて事は、そのかみダンスでオマンマを食べていた彼女の申立として、断然....
西瓜」より 著者:岡本綺堂
呼んだ。 「横田君……横田君……。おや、おかしいな。どうしたろう。」 「君は何か見間違えているのだよ。」と、わたしは彼に注意した。「横田君は初めから来ていやあし....
魔都」より 著者:久生十蘭
によったら馬鹿にするなと立腹されぬものでもない。何故かというに、古市加十が皇帝に見間違えられるわけはまず絶対にないことは、読者諸君がすでに御存知だからである。 ....
奇巌城」より 著者:菊池寛
は、ボートルレが話したことより一歩も先へ進まなかった。レイモンド嬢がボートルレと見間違えた男のことも、四枚の名画のその後の行方も、同じく暗に包まれたままであった....
神経」より 著者:織田作之助
仮事務所」という大きな標札も、店の三分の二以上を占めている標札屋の商品の見本かと見間違えられそうだった。 「あ、そうそう、こないだ、わてのこと書きはりましたなア....
手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
事が大変丁寧な上に、特に形の品がよく、さながら公家衆が用いたものではないかとさえ見間違えるほどであります。そのまま能役者が用いたとて相応わしいでありましょう。こ....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
一角が真っ先に調子づけたのだ。一角が悪いよ」 「あげ足をとるな。たまには犀眼にも見間違えがある」 「まあいい、またこんな所で、泥のなすりあいから仲間割れをしてく....