規則正しい[語句情報] » 規則正しい

「規則正しい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

規則正しいの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
星座」より 著者:有島武郎
困らしていた未練は影を隠していた。 顔は十七八にしか見えないほど若く、それほど規則正しい若さの整いを持っているが、二十二になったばかりだと思えないくらい落ちつ....
婦系図」より 著者:泉鏡花
ざわざ立って突着けた、椅子の縁は、袂に触れて、その片袖を動かしたけれども、お妙は規則正しいお答礼をしただけで、元の横向きに立っている。 「早瀬の事はまだまだ、そ....
親子」より 著者:有島武郎
かけて農場は拡がっているのだ。なだらかに高低のある畑地の向こうにマッカリヌプリの規則正しい山の姿が寒々と一つ聳えて、その頂きに近い西の面だけが、かすかに日の光を....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
正確に観察する方がずっと容易であることを知った。すでに古い昔から、新月と満月との規則正しい交代が、二九・五三日という短い周期で起るので、これが短い期間の時の決定....
三十年後の世界」より 著者:海野十三
ばかりはなれた地点に落下した。おどろいたことには、その「光る円筒」は地面の上に、規則正しい角度でずぶりずぶりと突きささり、そして見る見るうちに、竹でこしらえた垣....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
するのは、私にとって困難なことではあったが、それでも無理に実行すると、たちまちに規則正しい仕事と営養物の効果があらわれて来た。それでもまだ昼間も――静かな真夜中....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
じゅうでは最もよい部屋で、往来にむかって二つの窓を持っている大きい一室であった。規則正しい四脚の寝台が火にむかって据えられて、ストーブの火は美しくさかんに燃えて....
家なき子」より 著者:楠山正雄
になっていた。 しかし、わたしの課業は学校にはいっている子どものそれのように、規則正しいものではなかった。親方が課業を授けてくれるのは、そのひまな時間だけであ....
家なき子」より 著者:楠山正雄
わたしたちの方角へかけて来て、はしご段に上がろうと骨を折っていた。 水はいまに規則正しい波になって、坑の中を走っていた。気ちがいのような勢いでうずをわかせなが....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
の表情を残しているばかりになった。その姿は動かないらしく、ただその呼吸するごとに規則正しいからだの動きを見るばかりになった。コスモは彼女の眠ったことを知った。 ....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
知らなかった」と、僕もそれに対して大いに興味を感じてきた。「そうすると、そこには規則正しい組織があるとか、あるいは先口から順じゅんにゆくというわけだね。まあ、早....
加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
れた。 各自愉快に生活した。 予想にも増してこの島には天産物が豊富にあった。規則正しい労働と、この時代の文明から推してきわめて進んだ設備とで、彼らはドシドシ....
火夫」より 著者:カフカフランツ
り、彼らはひどく親しげに挨拶し、合図していた。伯父さえも答礼した。一人の水夫は、規則正しい漕ぐ手を休めないままで投げキスを送るという芸当をやって見せた。ほんとう....
審判」より 著者:カフカフランツ
ように思われた。 そのとき、二、三度隣室の扉をたたく音がした。力強く、短かな、規則正しいノックだった。ビュルストナー嬢は蒼くなり、手を胸にあてた。Kはなおしば....
宝永噴火」より 著者:岡本かの子
た。蔬菜の切口のように、絶え間なくしとしととうるみ出る若者の情緒を、古風な漢字の規則正しい並べ方でこつこつと、きりつもりする仕事は、あわれにも懐かしい気がする。....