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規準
「規準〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
規準の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
世には道徳の変易性を物足らなく思う人が少くないようだ。自分を律して行くべき唯一の
規準が絶えず変化せねばならぬという事は、直ちに人間生活の不安定そのものを予想させ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
くない。そういう人々は自然法則の不変(六九頁並びに注参照)という明白なスピノザの
規準を見捨ててしまっているのである。スペンサー(Spencer)もこの点について....
「階段」より 著者:海野十三
「古屋君、それじゃ御苦労だが、『信濃町』の午後四時から五時までの下車客を、例の
規準にしたがって記録してくれ給え。僕も信濃町を守ることになっているんだ。で僕は男....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
に服すると否とは、人間の自由である。人間の内には、常に真理の指示を誤らざる一つの
規準が、天賦的に備って居るのであるが、これを無視した時に、いかなる指導者も施すに....
「三十歳」より 著者:坂口安吾
る力がある。彼女の真実の眼も心も、私のすむこの現実に定着して、それが実際の評価の
規準となっている。彼女は叫んだ。 「私は女流作家然とみすぼらしい虚名なんかに安ん....
「学生と生活」より 著者:倉田百三
しかしこうした希望はすべて運命という不可知な、厳かなものを抜きにして、人間的
規準をもって、きわめて一般的な常識的な、立言をしているにすぎないのである。 最....
「戦後新人論」より 著者:坂口安吾
て、勝負のつけようのない他の芸能界に於ては、マカ不思議な批評の仕方や、迷信的評価
規準が横行するのは仕方がないかも知れない。 五代目はうまかった。円朝はどうだ、....
「政治に関する随想」より 著者:伊丹万作
何人からも顧られることがないであろう。しかし、由来理想と現実とを区別する客観的な
規準などというものはどこにもありはしないのである。たとえば、アメリカ人にとつてき....
「戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
すなわち、政治問題であるかぎりにおいて、この戦争責任の問題も、便宜的な一定の
規準を定め、その線を境として一応形式的な区別をして行くより方法があるまい。つまり....
「俳優倫理」より 著者:岸田国士
す。 大事なことは、それからちゃんと栄養になるものを吸収し、それによって生活の
規準をより高いところに築いているかどうかということです。しかし、例えば、女の人で....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
た眼に快い流動のすがたをうつすのです。ところが、それは、舞台の上だけで、ひとつの
規準を作るというよりも、日常生活のなかで、社会の風習が、一定の形式を生み出し、そ....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
べきものである。 拾得物への報酬、一割か二割か知らないが、こういうものはどこに
規準を定めても合理的な算定などはできないのだから、一割なら一割という規則の確立が....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
私が一番好きなのは「うっちゃり」という手である。これぐらい勝敗判定のモーローたる
規準はめったにない。実際の組打ちの場合、あれからどっちが勝つだろうかと考える。 ....
「中毒」より 著者:織田作之助
しては情けない死に方であろう。が、世間の人は、酒が飲めるということを、しあわせの
規準にしているのか、 「好きなものを、いやという程飲んだから、思い残しはないだろ....
「書籍の風俗」より 著者:恩地孝四郎
装飾本は、本のうちの甚だ少数なる一部となった。そして大多数は公刊装本によるものが
規準となった。現代に於ては、本も甚だ多衆的なアンチームな姿を以て世紀を縦断してい....