視官[語句情報] » 視官

「視官〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

視官の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
上がった屍体はすっかりと腐爛していたから誰の屍体だか分りゃしない。現にあの時の検視官にも何も分らなかった筈だ」 「支倉君、君は非常に委しいことを知っているね」 ....
ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
意に摘出しながら進行しようと思う。 第四巻の初めにおける重要題目は物体が吾人の視官によって知覚さるる機巧に関するものである。アリストテレスやピタゴラスらは、目....
遺書に就て」より 著者:渡辺温
いえ、何も存じません。』と美代子はおろおろ声で、出張して来た役人に答えた。 検視官は厭世自殺と認める。 だが、遺書がないのだ。――そこで一人の敏腕な刑事が疑....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、ここに駒井甚三郎から借りて来た最新式の遠眼鏡というものがある、この地点へ、この視官の飛道具を押据えてからに、あの早舟がいかなる性質の人を乗せて来て、こちらのわ....
呉秀三先生」より 著者:斎藤茂吉
而上学の諸問題に触れ精神の本態に言及されたものであるが、「万象ヲ鑒識スルノ興奮ハ視官ニ於テ最盛ナリ。光線ノ発射ト色沢ノ映昭トハ吾人ノ終身求メテ已マザル所ナリ。耳....
肌色の月」より 著者:久生十蘭
のもっとも完全な方法なんだな。ほとんど苦痛はなかったろうと思う」 老練らしい検視官が鑑識課の若い現場係に訓話めいたことをいっていた。 仲数枝の最後の演技はす....
甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
て、いまだかつて聞きなれざるものなる上は、ただ聴官によりてこれを感ずるのみにて、視官の補助を受くることあたわざるものとす。これ、その位置の明らかに知れざるゆえん....
六号室」より 著者:瀬沼夏葉
。 『ああ、どうして、人は不死の者では無いか。』 と、彼は考えている。『脳髄や、視官、言語、自覚、天才などは、終には皆土中に入ってしまって、やがて地殻と共に冷却....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
が、火の見の上から叫ぶと、 「よ――し、今行って来てやる――」 こう叫んで、監視官がその方面に飛んでいく。メリヤス会社の細い煙筒から空を燻べるように煙が出てい....