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視聴
「視聴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
視聴の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
年代記の中にも、同じような記事が見えている。だから十三世紀以前には、少くとも人の
視聴を聳《そばだ》たしめる程度に、彼は欧羅巴《ヨオロッパ》の地をさまよわなかった....
「明暗」より 著者:夏目漱石
ないような活劇が演ぜられなければならなかった。そうしてそれが宿中《やどじゅう》の
視聴を脅《おびや》かさなければならなかった。その中には是非とも清子が交《まじ》っ....
「野分」より 著者:夏目漱石
るのではない、拘泥せねばならぬような苦しい地位に身を置くのを避けるのである。人の
視聴を惹《ひ》くの結果、われより苦痛が反射せぬようにと始めから用心するのである。....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
ぶされた東京が、どんな腰付きで、どんな表情をして起き上るかということは、全人類の
視聴を惹《ひ》くに充分であった。 記者が震災一年後の東京を見に行ったのも、この....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
自分の名前を書かせたのだったね」と云って、乙骨医師が取り出した紙片に、俄然三人の
視聴が集められてしまった。それには、紙谷ではなく、降矢木伸子と書かれてあったから....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
倉が又特別な性格の持主、そこへ能勢氏の宣伝と三拍子揃ったから、世論|囂々、朝野の
視聴を集め、支倉事件は天下の一問題となった。 能勢弁護士はどうでも神楽坂署員の....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
て明らかであり今更国体明徴の論をまつまでもない。一国の第一党政党の総裁が、天下の
視聴を集めた衆議院壇上で、その国体を明徴にしなければならぬなどと、突然云い出すこ....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
でもという暗黒の谷がこの「大地軸孔」の想像図になっている。ではここが、なぜ世界の
視聴をいっせいに集めているのか。というのは、怪光があるからである。 ときどき、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、鼓楼の蔭あたりで、一刻も早く温かなる手の拾い主を期待していたのだが、容易に人の
視聴を聳《そばだ》てないことほど、この棄てられた子がおとなしい子でありました。
....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ゥーケのヴォルテール本とシャルトの煙草《たばこ》入れとであった。新しくパリー人の
視聴を欹《そばだ》てたことは、マルシェ・オー・フルールの池の中に自分の兄弟の首を....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
会は近年にない大騒ぎで、独り米国の一大|出来事《できごと》たるのみならず、世界の
視聴《しちょう》もことごとくシカゴ市に集中した。僕はシカゴまでは行かなかったが、....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
べからず。これすなわち勝氏が特に外交の危機云々を絶叫して、その声を大にし以て人の
視聴を聳動せんと勉めたる所以に非ざるか、竊に測量するところなれども、人々の所見は....
「荘子」より 著者:岡本かの子
二人は何とかして礼をしようと思い相談したことには、=人にはみな七竅がある。それで
視聴食息する。ところが渾沌はそれが無い。われわれの好意で丸坊主の渾沌に七竅を穿っ....
「迷信解」より 著者:井上円了
いにそのことを吹聴するようになる。これ、適中せる卜筮談の世に多きゆえんである。『
視聴雑録』と題する書中に、「昔、江戸浅草に住める商人某が黄金を失い、筮者を招きて....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
て時代の葛藤を描こうとしたのは争われないが、多少なりともこれに類した事実が作者の
視聴内にあった乎否乎は二葉亭はかつて明言しなかった。ただその頃の作家は自分の体験....