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覗き窓
「覗き窓〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
覗き窓の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「継子」より 著者:夢野久作
に向っている廊下の途中にある小さな切戸の処へ来ると、その低い扉の中央にある小さな
覗き窓にお河童さんの額を押しつけて青白い外の月夜を覗いた。そのままじっと動かなく....
「鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
知っているでしょう、近道を選んで、大急ぎで、裏口へ出るのだ。扉が開かなかったら、
覗き窓の下を、三つ叩くのだ。さあ急いで! 彼奴らに気がつかれてはいけない!」 ....
「魔都」より 著者:久生十蘭
る。
自動車は虎の門から霞ヶ関の方へ。正しく警視庁の方角へ走って行く。フト幌の
覗き窓から後方を見ると附かず離れずといった具合に尾行して来る一台の自動車。その中....
「ムツェンスク郡のマクベス夫人」より 著者:神西清
のだった。カテリーナ・リヴォーヴナが男囚の監房の前に通りかかると、戸についている
覗き窓から、忍び笑いの声がきこえた。 「ええ、やっていくさる」と、カテリーナ・リ....
「牢獄の半日」より 著者:葉山嘉樹
あわ》てて出て行った。 私は足を出したまま、上体を仰向けに投げ出した。右の足は
覗き窓のところに宛てて。 涙は一度堰を切ると、とても止るものじゃない。私はみっ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
といわぬばかりに、俊基は迎えの箱輿へ歩み寄った。――輿には、横顔が見えるていどの
覗き窓が切ってある。 町は物見だかい人群れだった。工藤の郎党は青竹を持って先に....