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覚一
「覚一〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
覚一の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旅愁」より 著者:横光利一
損はないでしよう。あなただってわざわざヨーロッパくんだりまで落ち込んで、ここの感
覚一つも分らなけれや、ヨーロッパの技術の秩序と科学の連絡が分らなくなるばかしじゃ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
、憲房が都へ伴い、さる公卿の許へ、琵琶の習得に通わせていたのである。 「……オ、
覚一か。もそっと、こちらへお入り。して、なんぞ国の母者へ、ことづてでもして欲しい....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
に国もとから母上の清子どのも見えるそうじゃ。舎弟|直義どのから草心尼までが、あの
覚一をも連れて、はや足利ノ庄を立ったと、たった今、早馬があった」 「え。母上のみ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
、自分のそばに、さっきから黙然といる、息子の横顔を覗くように見て、 「のう、……
覚一」 と、そっと諮った。
覚一は、声をめあてに、 「卯木さまとやら」 「は....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
?」 「なにをです」 「それ以前、去年の秋頃から、仲時のやしきには、かの草心尼と
覚一と申すふたりが、身を寄せていたことを」 「おお。いつか右馬介から、それはちら....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
。 「女は女どうし……」 小松谷にいる草心尼なら頼って行けぬこともないと思う。
覚一というお子もあるひと、きっと、この胸を聞いてはくれよう。 いや、ひょっとし....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
眸だけで、 「……?」 そのさまを見つめていた。 やがて。尼がたずねた。 「
覚一、どうかしたの?」 「ええ」 琵琶を膝に立てて。 「へんです。こん夜は」 ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
の難を避けておられました」 「それはよかった」 高氏はしんから言った。 盲の
覚一と草心尼とを、彼も忘れていなかった。とくに一色右馬介は、六波羅攻めの当夜から....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
翳にもみせていなかった。 そこで。 義貞もやや眉をあかるくして。 ――尼と
覚一との、以後の流転なども聞き終り、努めて、むかしの古傷には触れずにいた。 「―....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ってその姿も見せなくしている無数な弱き者――磯べの貝殻のような力なきもの――盲の
覚一やら草心尼などの安否もふっと思い出されていた。 が、そのとき、陣外は急に騒....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
いて行ったね、あれが明石の検校か」 「もと明石ノ浦にいたのでそう呼ばれているが、
覚一法師というのがほんとの名だよ。晩年は、当道の如一に就いて、琵琶の奥の奥の道ま....
「随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
、高時、ほか傍系の人物も、やがてみな菊水帖の登場人物となろう。読者には、草心尼や
覚一など、実在の人か否か、その辺が気がかりらしいが、
覚一は実在の人である。ただ、....