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「覚書〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

覚書の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
恩を返す話」より 著者:菊池寛
死ぬまで苦悶の種とした。 その後、享保《きょうほう》の頃になって、天草陣惣八|覚書《おぼえがき》という写本が、細川家の人々に読まれた。そのうちの一節に、「今日....
朱日記」より 著者:泉鏡花
、混雑に職員のが散ばったが、その控えた前だけ整然として、硯箱を右手へ引附け、一冊覚書らしいのを熟と視めていたのが、抜上った額の広い、鼻のすっと隆い、髯の無い、頤....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ていたが、やがて法水の暗い調子に明るい色が差して、「そうだ支倉君、君にこの事件の覚書を作ってもらいたいのだが。だいたいグリーン殺人事件がそうじゃないか。終り頃に....
単独行」より 著者:加藤文太郎
た。午後十時十三分汽車は京都へ向って駅を出て行く。 (一九二七・七) 縦走コース覚書 ――山から山へ 私の経験と地図を参考にして、私がいいと思う日本アルプスそ....
賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
を取ったわけである。 後記 この合戦記を作るに際して、 『余呉床合戦覚書』及び『別本余呉床合戦覚書』上下を主たる参考本とし、諸本によっては人名の多少....
碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
後記 この物語を作るに際して参照した書物は次の如くである。 天野源右衛門覚書 別名『立花朝鮮記』と云われて居る様に、立花宗茂の戦功を、その部下の源右衛....
島原の乱」より 著者:菊池寛
一揆松倉記 天草士賊城中話 城中の山田佐右衛門の口述書で、一名『山田佐右衛門覚書』とも云う。 立花宗茂島原戦之覚書 肥前国有馬古老物語 原城紀事 徳川実記 其他....
大阪夏之陣」より 著者:菊池寛
先の旗十本、千本|鑓、瓢箪の御馬印、太閤様御旗本の行列の如く……」と、『大阪御陣覚書』に出ている。 だが、大阪方としては、城濠を失っているのであるから、城を捨....
」より 著者:池谷信三郎
鑑定を行った。以下に書きつけられた会話筆記は、その中から適宜に取りだした断片的の覚書である。 問。被告は感情に何かひどい刺戟を受けたことはないか? 答。橋の向う....
寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
のであると、今でも私は信じている。 春陽堂発行の円朝全集のうちに「怪談牡丹燈籠覚書」というものがある。これは円朝自身が初めてこの話を作った時に、心おぼえの為に....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
が見ていても誰が聞いていても、その通りだといわれる事柄の羅列に過ぎなくなる。この覚書とても冷静が要求されればされるほど、乾燥無味な叙述にならざるを得ない。 鶴....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ととなった。 どういう仕事をするのかというと、王立協会の幹事との間に作成された覚書の今に残っているのによると、「講師や教授の講義する準備をしたり、講義の際の手....
久野女史をいたむ」より 著者:兼常清佐
れがしてあった。恐らく最初の二、三枚位を独りで試みたものであろう。惜い事にはその覚書を私は早速ゴムで消してしまった。 「世界のピアニスト」を夢見た女史の心にも、....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
たちまち、外交問題の論議に際して彼が持つ自信のほどを察知した。彼女はエセックスの覚書を読み、彼の提議に耳を傾けた。そしてセシル父子は一度ならず、自分らが注意深く....
エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
憐みの沙汰から、当時の餌差らが取った運命を見ても察せられる。 「京都御役所向大概覚書」に、 洛中洛外|餌指札之事 一、町餌さし三十四人 右前者人数不候由。....