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「覚者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

覚者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
のに急だったのである。その評論家の揶揄《やゆ》を受けたのは、――兎に角あらゆる先覚者は常に薄命に甘んじなければならぬ。 制限 天才もそれぞれ乗り越え....
樗牛の事」より 著者:芥川竜之介
といっしょに飯を食ったら、君が突然自分をつかまえて樗牛論を弁じだした。そうして先覚者だとかなんとか言って、いろいろ樗牛をほめたてた。が、自分は依然として樗牛はう....
或る女」より 著者:有島武郎
う名を博してめでたく凱旋《がいせん》したのであった。そのころ女流キリスト教徒の先覚者として、キリスト教婦人同盟の副会長をしていた葉子の母は、木部の属していた新聞....
船医の立場」より 著者:菊池寛
ことではないか。しかるに、今われわれの喚問《コール》に最初に答えたこの愛すべき先覚者、国民全体の触覚ともいうべき聡明叡知《そうめいえいち》なる青年の哀願に、聾《....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
よりも優れた教養に心を引かれ、しかしてそれを自分のものにしようと勉め、また昔の先覚者に倣おうと努力した。その一例としてはルクレチウス(Lucrez 紀元前九九―....
近時政論考」より 著者:陸羯南
また世の誤解多きに坐するのみ。この誤解たるや、あるいはその末流の徒、真にいまだ先覚者の説を翫味せずしてこれを誤解|敷衍するあり、あるいはその反対の人あえて主唱者....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
お前は結局は死ぬ」 「一切|衆生は皆死ぬよ」 「死はあんまり有難くない」 「が、覚者にはそうでもない」 「ナーニ、やっぱり活きていたいのさ」 「何をお前は云おう....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
とする。現在に於てわれ等の提唱する所を受け容れることのできるのは、ホンの少数の先覚者――つまり一般民衆の先達として、指導者の位置に就くべき、少数の先駆者のみに限....
明治の戦争文学」より 著者:黒島伝治
事的なものは見あたらない。たゞ、それらの文学と深い関係のある、或る意味ではその先覚者と目される正岡子規の、日清戦争に従軍した際の句に、 行かばわれ筆の花散る処ま....
作画について」より 著者:上村松園
した。 亀遊のこの歌をみるごとに、私は米英打つべし! を高らかに叫んだ水戸の先覚者、藤田東湖の歌を想い出すのです。 かきくらすあめりか人に天日の かゞや....
明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
が輸入されたのであったけれども、明治の初年に至って、哲学、論理学、心理学など、先覚者のはじめて注意するところとなって、思想界に清新の気運を喚起してきたのである。....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
上の御機嫌さんざんであったを、兄上に頼んで此の頃ようように取りつくろうたほどの不覚者が、われわれの恋仲を薄々気取ったとて、ほほ、それが何のおそろしかろう。なんと....
小山内薫先生劇場葬公文」より 著者:久保栄
に時代の第一線に立って、創作に翻訳に演出に評論に不断の努力を重ね、日本演劇界の先覚者たる光輝ある使命を果されたのであります。その晩年築地小劇場に拠って後は、半生....
明治の文学の開拓者」より 著者:内田魯庵
んでいた故長谷川二葉亭が下らぬものだと思ったのは無理もない、小説に関する真実の先覚者は坪内君よりは二葉亭であるといっても坪内君は決して異論なかろうと信ずる。私は....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
いらないブレーキのために「無我の愛」などという言葉が設けられてありますが、それは覚者(仏陀にも等しい人)が自分を全部他の者の中に生かすというような宗教的|行業に....