親代[語句情報] » 親代

「親代〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

親代の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ゆず湯」より 著者:岡本綺堂
の死から惹いて、その妹のお玉さんの悲しい身の上をも考えさせられた。 お玉さんは親代々の江戸っ子で、お父《とっ》さんは立派な左官の棟梁株であったと聞いている。昔....
夫婦善哉」より 著者:織田作之助
うである。妻は籍《せき》を抜いて実家に帰り、女の子は柳吉の妹の筆子が十八の年で母親代りに面倒《めんどう》みているが、その子供にも会わせてもらえなかった。柳吉が蝶....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
たんですが、もうその時には死んでいたとはいよいよ運のいい奴です。作右衛門の兄弟は親代々の猟師で、甲州の丹波山とかいう所からもっと奥の方に住んでいて、甲府の町すら....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
の死から惹いて、その妹のお玉さんの悲しい身の上をも考えさせられた。 お玉さんは親代々の江戸っ児で、阿父さんは立派な左官の棟梁株であったと聞いている。昔はどこに....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
たが、そこでも、喧嘩をしたらしくモザンビイクに帰ってきたのである。マヌエラの父が親代りで、ヤンの父の遺産を保管しているからだった。 ところがヤン・ベデーツがく....
わが町」より 著者:織田作之助
さきに来て地下鉄の改札口で待っていたのは、思いがけぬ次郎で、傍には鶴富組の主人が親代りの意味らしく附き添うていた。 君枝はぼうっとして、次郎が今日の見合いの相....
」より 著者:織田作之助
ども存外ひそびそした苦情が持ちだされたのを、仲人が寺田屋の親戚のうちからにわかに親代りを仕立ててなだめる……そんな空気をひとごとのように眺めていると、ふとあえか....
ニューフェイス」より 著者:坂口安吾
のである。そのくせヤミ屋やモグリの商売を誰も悪く言わないのだから、そうまで卑屈に親代々の商売にかじりついてる法はない。 さいわい町内にソバ屋の店が売物にでたか....
桂馬の幻想」より 著者:坂口安吾
からミコの踊りも神前の礼儀も仕込まれたものさ。占いには威厳がいるし、ニワサの術も親代々。タダモノにはできないよ」 「ニワサの術とは?」 「いまの都会の者には云っ....
光は影を」より 著者:岸田国士
で名の知れた旧家だというし、亡くなつた父親は村長もしたことがあるそうだ。それに、親代りの叔父さんが元陸軍中将で、現に、有名な自動車会社の顧問をしてござるというん....
晩春」より 著者:岡本かの子
で誰か必ず附いていなければならない。 このお守りさんの為めにも鈴子は姉として母親代りに面倒を見なければならなかった。女学校を出て既に三四年もたち、自分の体を早....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
ちらりと緋目高のような紅が、夜の霜に山茶花が一片溢れたようにその姿を掠めた。 「親代々、まだ続いて達者でいます。余りかわったかわったと云うんなら、あれを一つ御馳....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
校を罷めてしまって、これから先きどうでも一本立ちにならねばならない場合であった。親代々家禄で衣食した士族|出の官吏の家では官吏を最上の階級とし、官吏と名が附けば....
わが町」より 著者:織田作之助
さきに来て地下鉄の改札口で待っていたのは、思いがけぬ次郎で、傍には鶴富組の主人が親代りの意味で附き添っていた。君枝はぼうっとして、次郎が今日の見合いの相手だとは....
エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
でもないが)宝暦十年に、この野口与治兵衛から、仕丁頭中へ出した願書の控に、「私儀親代より引続き三代、小法師御用無恙勤来候」とあるのによれば、享保九年から後間もな....