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親友
「親友〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
親友の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
った。彼の友だちは青年らしい心臓を持たぬ青年でも好かった。いや、所謂《いわゆる》
親友は寧ろ彼には恐怖だった。その代りに彼の友だちは頭脳を持たなければならなかった....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
は、これはおおかた借りていた書物でも返しに来たのであろう。
馬琴は喜んで、この
親友をわざわざ玄関まで、迎えに出た。
「今日《こんにち》は拝借した書物を御返却か....
「河童」より 著者:芥川竜之介
……娑婆界《しゃばかい》を隔つる谷へ。……」
「しかしあなたはトック君とはやはり
親友のひとりだったのでしょう?」
「
親友? トックはいつも孤独だったのです。……....
「片恋」より 著者:芥川竜之介
と云うんだから、始末が悪い。そこで、僕は志村のペパミントの話をして、「これは私の
親友に臂《ひじ》を食わせた女です。」――莫迦莫迦《ばかばか》しいが、そう云った。....
「路上」より 著者:芥川竜之介
すますなよ。僕が来て嬉しかったら、遠慮なく嬉しそうな顔をするが好いぜ。こりゃ僕の
親友でね、安田《やすだ》と云う貴族なんだ。もっとも貴族と云ったって、爵位なんぞが....
「或る女」より 著者:有島武郎
人《ふたり》が一緒になってから二か月目に、葉子は突然|失踪《しっそう》して、父の
親友で、いわゆる物事のよくわかる高山《たかやま》という医者の病室に閉じこもらして....
「或る女」より 著者:有島武郎
にはねっから不服はありませんことよ。……けれどもね、あなたが木村のいちばん大切な
親友でいらっしゃると思えばこそ、わたしは人一倍あなたをたよりにしてきょうもわざわ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
るのは、当女学校の教頭、倫理と英文学受持…の学士、宮畑閑耕。同じ文学士河野英吉の
親友で、待合では世話になり、学校では世話をする(蝦茶と緋縮緬の交換だ。)と主税が....
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
をかくしました。これはそうあるべきでございます。――さて、聞きますれば、――伜の
親友、兄弟同様の客じゃから、伜同様に心得る。……半年あまりも留守を守ってさみしく....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
つだった)すると彼は微笑しながら、「どこ、君の部屋は?」と尋ね返した。 僕等は
親友のように肩を並べ、静かに話している外国人たちの中を僕の部屋へ帰って行った。彼....
「雪霊続記」より 著者:泉鏡花
も、同じ汽車に乗った人たちが、疎にも、それぞれの二階に籠っているらしい、それこそ
親友が附添っているように、気丈夫に頼母しかったのであります。もっともそれを心あて....
「恒藤恭氏」より 著者:芥川竜之介
恒藤恭は一高時代の
親友なり。寄宿舎も同じ中寮の三番室に一年の間居りし事あり。当時の恒藤もまだ法科に....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
いちばん親しかった青年時代の友から来たものだった。彼は私が大いに期待をかけていた
親友だった。やさしい微笑を面に湛え、私のほうに手をさし伸べている彼の姿があまりに....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
の病院があるのに、こっちへ依頼をされたんで。この明石病院の院長は、山の井医学士の
親友でがす。 もっとも他の新聞にも出ましたから、事件は、さして秘密じゃあります....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
僕は又この小学校の中にいろいろの喜劇のあったことも覚えている。殊に大島という僕の
親友がちゃんと机に向ったまま、いつかうんこをしていたのは喜劇中の喜劇だった。しか....